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一話


「お前は無能、よってこのパーティはクビだ」


嘲るような口振りで、パーティのリーダーであるショウは俺に宣告した。


こいつ何を言ってるんだ…?


「さんせー。ウチもずっと思ってた。臭えから豚小屋に帰れ」


手脚を最大限に露出したタケが俺の臭いを嗅いで、げえっと嘔吐する真似をした。

身振り手振りでぶるんぶるんと揺れる乳房がうるさい。


「私も賛成です……ずーっと思ってました。あなたはここに相応しくない。足手まといなので早くここから立ち去ってください」


清純そうな顔をした貧乳眼鏡ビッチのウメが野犬を払うようにしっしと手を振った。


そんな、オレは仲間だと思っていたのに!


皆の荷物を持ち、後方を支援して、種族を超えてこいつらに協力してたのに!


オレは立ち尽くした。


「そういうわけだから。満場一致。てめえの場所はここじゃないんだよ、豚野郎」

「ぶ、豚……」

「あ、装備は全部置いて行けよ。豚なんだから。非常食にもなんねえから早くどっか行け。急いで離れろ、臭い。お前の顔も二度と見たくない、早く行け。さっさと、今すぐに」


鼻で笑うリーダーは、パーティ結成当初からの友人だったはずだ!


こいつが怪我をする度に治療して失敗した時は尻拭いをして、何でもやってきたのに!


仲間だと思っていたのはオレだけだったのか!?


「母国に帰れ、邪魔なんだよ」


吐き捨てられた言葉と共に、俺は身包み全てを剥がされた。


服だけは辛うじて守り切ったが、国境の中継地点でもある宿屋の外に捨てられた。

なんて奴らだ!許せない……くそ。


これから一体どうしよう。

母国に戻って本来の職業にでも戻るか…?


オレは後方支援が得意だった。ジョブは調教師。契約した生き物の力を借りることが出来る職業だ。

調教、使役ならお手の物。専属契約はしなかったが、簡易契約でちゃんと野良を使役して周りを固めていた。


オレは……こんなに頑張ってきたのに。


種族の壁を超えてきっと仲間になれるって、あの時アイツらも言ってくれたのに。


許せない、復讐してやる!!

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