実戦の記憶
リハビリをかねての投稿です
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「今度から同じ中隊だね。ま、あたしがいるからには君のこともちゃーんと守ってあげるから、大舟に乗ったつもりでいなよ!」
そんな大口をたたくのは、兵学校で同期のガールフレンドだ。
こいつは僕よりほんのひと月生まれたのが早かったからと、からかい半分何かとお姉さんぶって世話を焼こうとする。
これが男としては情けない。
僕は彼女の言葉に生返事をしながら、内心、近い内にやってくるだろう実戦では僕が逆に彼女を守って、絶対に見直させてやる、と固く誓った。
初の実戦。
緊張と高揚。
───そして
僕達の部隊は、敵の奇襲によって、壊滅した。目を覚ますとそこは死体と瓦礫の山だった
あいつは。
最初に頭に浮かんだのはそれだった。 僕は全身の痛みを構わず、瓦礫の中を走った。
「良かった……無事だったんだね」
呆然と立ち尽くす僕に、彼女は掠れた声で言った。彼女は生きていた。でもそれは、まだ死んでいないというだけだった。その傷を見れば、誰にでも解った。
───彼女は、死ぬ。
何かを言おうとして、言わなければならない気がして、なのに何も言葉が出てこなかった。ただ彼女を見ているだけ。
そんな僕に彼女は
「……ごめんね」
そう言って
「楽にしてくれないかな」
と僕の目を見つめた。
操られるように、拳銃に手を伸ばす。
操られるように、彼女へ向けて構える。
手が震える。
手が震える。
震える。震える。震える。震える。
震える。震える。震える。震える。
震える。震える。震える。震える。
彼女の瞳が、僕を。
「……心臓に、してね。これでも、女だからさ」
だから僕は、彼女の心臓を、ちゃんと、
久しぶり過ぎて納得行くまでに時間がかかりましたが
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