さようなら、ごめんね
ねぇ、きみはソロモンの指輪、欲しいとおもうかい?
笑い声がする。
授業中の、ささやかな声。
返事をする声がする。
少し低い、ため息のような声。
初めから特別だった。
朝、起きた時間と比例して丁寧な髪も。
いつも左手で後頭部をさする仕草も。
初めから見てた。
自分のなかでは抑えられないし
君に伝えることもできないし
それでも私なりにわたしを伝えたかった
漫画なんてほんとはあんまり興味ない
あのバンドだってもともとは興味がなかった
すこしでも君のいろに染まりたかっただけ
でもそんなささやかで、大それた想いに気付いてくれたのは君じゃなかった
わたしがはしゃぎすぎたのか
きみがにぶすぎたのか
かれらがびんかんすぎたのか
きっとどれもせいかいなんだろう
なにをまちがえたのか
どうしてただしくとどけられなかったのか
いまとなってはわからないし、かえようもない
ただ、さみしい
きみにどれだけのわたしがとどいただろうか
わたしのとどけたかったものはとどいただろうか
ワタシノセカイノ郵便制度ハマダ確立サレテナカッタノダ
ネェ君、ワタシハキットワタシデイルコトヲ恐レテイタンダネ
ワタシノホンタイガ君二嫌ワレルコトニ臆病ダッタンダ
時間ハ残酷ダガトテモ優シク、平等ダ
モウ君ニ届ケル手段ハナイケレド最後二1ツダケ
どんなに嫌われようと、それでも
やっぱりきみは私のはじめての夢なんだ
だいすきだよ