名前を聞いてない。
二章です。
遅くなりました。
林 優奈です。
私は今、休憩という名目で来客用のやたらと豪華な部屋に居ます。
一人部屋なのにだだっ広いです。もう、そこらじゅう高価そうな品物で溢れています。
この、テーブルにはめ込んである宝石…本物?
物を壊しそうで恐くて動けない。
そんな部屋で言われたとうり休憩……。
は、してない。
じーーーーーーーーーーーー。
ある人…をみつめている。
肩までの真っ白な髪に綺麗な水色の目の女の子。すごく整ったかおをしている。
身長は15cmくらいで背中に薄い羽。
じーーーーーーーーーーーー。
向こうも私を見ている。
只今、妖精とにらめっこ(?)状態。
部屋に着いて取り敢えずとソファー座った途端、頭の上にいた妖精が目の前の位置に来て、私を見つめてきた。
私も見つめ返す。
じーーーーーーーーーーーー。
ちなみに、私が見た妖精はこの『なんたら通訳魔法』の時に現れたやつだけじゃない。
魔法陣のある部屋から出る時に周りに居た人を近くで見たら、十数人に1人ぐらい妖精を連れてる人がいた。正確には連れてるというより、その人の近くを妖精が漂っている感じだったけど。
そろそろ沈黙に飽きてきたので話しかけてみようかな。
「え~、貴方は何者ですか?」
「…何だと思うの?」
聞き返された。
「…妖精…ですか?」
「じゃあ、妖精だよ?」
『じゃあ』ってなに!?
「これから、よろしくね☆」
「よ、よろしく…」
「異世界人なのよね?」
「うん。そうみたい…」
そうか。私が始めて見た妖精のことが気になるみたいに、向こうも私がのことが知りたいんだ。
「恋人とかいるのかしら?」
まさかのそこから⁉
もっと初歩的な質問は無かったのか!?
「いないけど…。あの、私の世界には妖精ってが居ないから始めて見たんだ。妖精って、どういう人達なの?」
「こういうのよ!」
ビシッ!
いやいや、自信満々に自分を指差されても。
もうちょとこう…どんな力が有るとか、人間との関係性とか、もしくは、なんで魔法の時に現れたかみたいな情報が欲しいです。
キャラが濃いなぁ…。
「貴方はなんで私が見えるのかしら?」
そうそう、それもあった。
「私は、最初から普通にみえてたから分からないんだけど、この世界の人は妖精が見えてないってこと?」
「そうなのよね。だから貴方と目が会った時は驚いたわ。」
………。
「それってつまり、ここでは妖精は認識されて無いってこと?」
「ええ。貴方が第一発見者になるわね。もっと私達について知りたい?知りたい?」
「し、知りたいです…。」
うん。確かに知りたいけど…明らかにそっちが喋りたい感じですね。
まぁ、この人(?)のおかげでいろいろ分かりそうです。
あれ?そういえば…
名前を聞いてない。
二章から2日に一回投稿にさせて頂きます。
理由は活動報告で。