いつ、帰れるんでしょう?
「日本人て…ただ単に私の国、日本の人って意味でそんな凄いものじゃないですよ⁉それに、私は、帰りたいんです!!!」
『発展に導く』って!
それに、『結ばれる』ってなに⁉
「直接お会いした人間は今はもう居ませんが、我が国の歴史には数人の『ニホンジン』のことが記録されています!さらに、そのいずれの方も多種多様の功績を残しておられます!特に…」
話がかみ合ってない⁉
『ニホンジン』出て来た辺りから既にちょとずれてたけど。
コレはもう人の話し聞いてないよ。
うーん。前にも日本人が来たことが有るんだ…。でも、おじいさんの口ぶりだと日本へ帰ってる気配が無い。それは、帰らないと決めたからなのか。
それとも…
帰る方法が無かったから…?
「~でした。その発明は今も「その人達は帰ろうとしなかったんですか⁉」研究に…。え?帰ろうと、ですか?あまり詳しいことは分かりませんが最初からこの国に協力的だったそうです。」
おじいさん…。まだ語ってたんだ。
「じゃあ、帰る方法自体は?あるんですか?」
「あの…それは、原因を調べれば逆も可能だと思いますが。お帰りになるのですか?」
すごく意外みたいな顔をされたけど、言うの二回か三回目ですから。
今回はちゃんと聞いててくれてよかった。
「私は、自分で来たくて来たわけではないので。」
「…兎に角、林優奈さまもお疲れでしょうし、今後のことについて話し合いを持ちたいので、一度休みませんか?お部屋も用意しますので。こちらで、いろいろ検討しますので、その後、林優奈さまも交えて今後の方針を決めましょう。」
おじいさんは困惑気味のまま提案した。
「はぁ…。分かりました。ありがとうございます。」
気になることはあるけど確かに疲れた。それに、一度一人になって今の状態について整理したい。
一度落ち着かないと。
「では、来客用のお部屋に。」
その、一言で周りの人もバラバラと動き出した。チラチラとこちらを見ながら部屋を出て行く。
そういえば、この部屋かなり広いな。150人位は人がいたんじゃないかと思う。
しかし、これから原因をしらべて方法をみつけるのか…。
部屋に案内されながら思う。
私
いつ、帰れるんでしょう?
これで1章がおわりです。
副題と最後の「~でしょう?」で統一するのも2章から変更します。
ぶっちゃけ既にしんどかったですしね。