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女神の加護って 最高かよ! でも良いことばかりじゃないんだろ それな。  作者: 橘可憐
異世界にて

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魔物図鑑は倒した魔物が画像付きで詳しく表示されていた。まるっきりゲームのようだ。

しかし灰色になって伏せられたリストを埋めていくタイプではないらしい。

これではコンプリートできたがどうかが分からないじゃないかと颯はガックリと肩を落とした。


「はぁ・・・。まぁでもこれからどんどんリストが埋まっていくのは楽しみだ」


颯は取り敢えずドロップ品をコンプリートした魔物は現金一択に設定させウインドウを閉じた。


「これからもドロップ品は俺の異空間収納に自動的に移動させてくれるんだろう?」


「お望みであればそのように」


「それで異空間収納の中身はどうやって確認するんだ?」


「意識すればウインドウが立ち上がります。私の方の異空間収納とリンクさせてありますので指定して移動させることも可能です」


「そうするとアイテムリストに載るのか。なんか面倒くさいな。俺の異空間収納に入った時点でアイテムリストに載せられないのか?」


「大人の事情で無理です」


「大人の事情だと? ・・・・・・要するにフォルトゥナのうっかりか。今さら設定し直せないってところか?」


「・・・・・・」


颯は冗談のつもりで言ったのだがナビの返事がないところを見るときっとそれが正解か、またはナビはフォルトゥナに指摘できないかだろうと考え颯は納得し深く追求するのは止めた。


もっとも考えようによってはそのままナビに預けておけば最低一種類一つはアイテムを所持しておけるということで、うっかりにでも売ったり使ったり無くしたりというリスクはなくなるだろう。

それに異空間収納内が把握できないほどアイテムで溢れかえるのも防げるから整理整頓もきっと楽だ。


それと颯は重度のエリクサー症候群を患っているので、この際これを機に治療を試みるのも面白い。

颯はアイテムを一種類一つずつナビの異空間収納に移動させ、このままここに留まる理由は無いと移動する事にした。


「取り敢えず現金も手に入ったし街を目指すか。それでどっちに行けばいいんだ?」


「マップを表示できます。意識してみてください」


颯はナビに言われるままにマップと意識するとまたまた目の前にウインドウが現れ、なんとなく地球に似た地形のマップが立ち上がり、颯の現在地らしい場所に赤いピンの印が刺されていた。

場所的には地球でいうとヨーロッパ大陸の辺り。マップの縮尺倍率を変えていくとさらに詳細に表示される。


「これ面白いな。街に入ったら街の中のマップになるのか?」


「ダンジョン内のマップにもなります」


「ってことは城なんかの大きな建物内も分かるってことか」


「そうです」


颯はナビの言い方になんだか一瞬フォルトゥナのドヤってる顔が浮かんでちょっとイラッとし頭を振った。

そしてマップに赤い点々とした表示があるのに気がつく。


「なぁこの赤い表示はもしかして魔物か?」


「はい。颯様の探知スキルとリンクさせてみました」


「俺探知スキルなんて持ってたか。前にステータス確認したときにそんなスキルは無かったぞ」


「異世界へ転移するにあたりフォルトゥナ様が授けてくれたものです」


「あれからさらにスキルをくれたってことか。取り敢えず確認してみるか」


颯はあまり期待していなかったステータスを表示させ確認する。


名前 ハヤテ ウチュウ 年齢 10歳 レベル 3

筋力 16

体力 17

魔力 19

知力 15

精神 21

運  MAX

魔力量 ∞

称号 最速踏破者

加護 フォルトゥナ神の加護

スキル ティケ 異空間収納 鑑定 探知 状態異常無効


「あっ、鑑定がある。それにこっちの世界はレベルがあるのか。本当にゲームみたいで面白いな。でもこれの基準ってどんな感じなんだ?」


颯は年齢と表記のおかしな運と魔力量のことはスルーしてナビに確認してみる。


「一般的には年齢と同じくらいとお考えください。何もしなければ35から40辺りで下がり始めます」


「それじゃ俺は一般より高めってことか」


「レベルが上がった影響もあります」


「じゃぁ街に行くまでにもう少しレベルを上げておいた方が良いかもな。見た目は変わらないんだろう?」


颯は万が一にも無頼漢に絡まれた時のことを考えもう少し強くなっておきたいと思った。

明らかに筋肉ムキムキの見た目に変化するのならやめておくが、見た目が変わらないのなら強くなっておいて損はないだろう。


少なくとも他人に絡まれて理不尽な暴力で痛い眼になんて絶対にあいたくはない。その前に簡単に逃げ切れるくらいには強くなりたい。


もっともモブの颯に気付き話しかけてきたり絡まれる心配もそうはないだろうが、一応良く分かっていない異世界のことなので警戒しておいて損はないだろう。

転ばぬ先の杖、石橋を叩いて渡るのは平穏に生活するためには必須条件だ。


「そんなに変わることは無いと思います」


なんだか自信なさげなナビの返事に少しだけ不安を感じたが、ナビのそんなに変わらないと言う言葉を颯は信じることにした。


「それじゃあ街へ向かいながらレベル上げもするぞ」


「はい。お手伝いします」


颯は肩の辺りを浮遊するナビをお伴に、探知の赤い印を頼りに腐界のある森林を歩き始めるのだった。



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