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8 ここって現実世界よね?

「まぁ、とりあえず中に入るとするかな」


 いくら驚いたからと言っても、いつまでも大きすぎる家をぼーっと見続けるのは流石に間抜けだ。


 そんなわけで開かれている城門をくぐろうとしたんだけど、


 新たな土地に家を建てました。蘇生ポイントに設定しますか? Yes/No


 その瞬間、私の前にモニターが現れてこのようなテキスト文章が浮かんだのよ。


「復活ポイントって、死んだらそこで復活するあれよね?」


 ゲームでは魔物などに倒されて死亡した場合、蘇生魔法や蘇生薬で復活するか、この蘇生ポイントに戻って復活するかを選ぶことができたんだけど……。


「でも、ここって現実世界よね?」


 ゲームならこの体はただのデーターだから、死んだら設定した場所で復活するというのも解るわよ。


 でも現実である以上、死んだらそこには死体が残る訳で。


「あれ? ここだけ色が違う」


 そこまで考えたところで、テキストのうち、蘇生ポイントのところだけが青く表示されていることに気が付いた。


 これってもしかしなくても、触ったら説明文が出るってことよね。


 そう思った私はさっそくその文字に触れてみたんだけど、そしたら思った通り解説ページへ移動、蘇生ポイントの説明がなされていた。


「う~ん、これを読むと、やっぱりゲームと同じ仕様みたいね」


 なんとこの世界でも、設定さえしてしまえば死んでも本当にここで復活できるらしい。


 ただ、一つだけゲーム時代と少し違う所があったのよね。


「蘇生ポイントでの復活は全ステータスが3分の1になる衰弱状態がまる一日続く、か。これ、ゲーム時代はリアル1時間だったけど、なぜここだけ変わってしまっているんだろう?」


 ゲームの場合、蘇生魔法、蘇生薬ともに3種類あって、初級中級上級でそれぞれ衰弱時間が30分、20分、10分となっていたの。


 それじゃあ蘇生ポイントでの復活はどうだったかというと60分、1時間だったんだよね。


 ところがこれが1日に伸びていたものだから、私はその理由を考えてみたんだ。


 そしたらあることに気が付いたのよ。


「そう言えばゲームの中って、昼と夜とが30分ごとに入れ替わってたっけ」


 なるほど、この場合、プレイヤーではなくキャラクターの時間が適用されてるってことか。


「でもこれ、当然衰弱時間だけに適用されるわけじゃないわよね」


 魔法の効果時間も当然変わっているであろうことに気が付いた私は、後でそれについても忘れずに確かめなくてはと考えたのだった。



 ゲーム時代との違いはまた後で考えるとして、とりあえず家、いやこれはもう城か。


 とりあえず城の中に入ってみることに。


「うわぁ、中庭もとんでもなく広いなぁ」


 城門をくぐってみて解ったんだけど、その周りをぐるっと城壁で囲まれた土地はぱっと見城自体の敷地面積より広いみたい。


「さっきも思ったけど、こんな城に一人で住んでも掃除なんかとてもできないんじゃないかな?」


 それどころか、この広い庭があっという間に雑草によってジャングルになる未来しか思い浮かばない。


 ああ、こんなことなら他のクランメンバーみたいにSサイズの家にしとけばよかったよと一人ごちながらも家の中へ。


 すると湖の近くとはいえ建てた場所が森の中だったからか、少々湿度が高かったのに中は気温も湿度もちょうどいい、とても快適な状況だったのでちょっとびっくりした。


 これはもしかして、この家もマジックアイテム扱いなんだろうか?


 なんて思いながら振り返ってドアの横を見ると、想像通りパネルがあったので早速スイッチオン!


 すると空中に半透明な板状のタッチパネルが現れたんだ。


「よかった。これ、まんま家の設定画面だわ」


 これがゲーム時代と全く同じ物だったものだから、私はついほっと一安心。


 だってさ、ここに書かれている設定がそのまま適用されるのなら、この家は外敵から完璧に守られているということだもの。



 ウィンザリアで持てる家って、設定次第で許可が無い人だとバリアのようなもので遮られて入ることができなくなるんだよね。


 ならばそれを有効にして置けば魔物などが入れなくなるから、このシステムがこの世界でも生きているのなら家の中は安全ってことなんだ。


「とりあえず、家の中へは今のところ私だけが入れるようにしておいてっと。後、敷地はどうしようかなぁ?」


 改めて見直してみるとこの設定、現実世界になったからなのか入れるかどうかの設定項目に魔物や動物ってのが増えてたんだよね。


 悩んだ末、敷地内だけなら人は入れるようにしといた。


 もし魔物に襲われて逃げてる時にこの城を見つけて、助かったと逃げ込もうとしたら見えない壁に阻まれて殺されましたなんてことになったら流石に夢見が悪いからね。



「入れるかどうかの設定はこれでいいとして、あとは内装や部屋の配置を……やった! ゲーム内でセーブした設定がそのまま使えるっぽい!」


 家は買ったばかりだと壁も何もない、ただただだだっ広いだけの箱でしかないんだけど、これだけ広いとまるで体育館みたいよね。


 だからMサイズ以上の家にはあらかじめいくつかの間取りや設備が用意されていて、その中から好きな物を選んだり自分で平面図を描いたりすることで部屋割りができるんだ。


 それに引っ越した時なんかは、前の設定を読み込めばすぐに元の通りにできるっていう便利機能があったのよね。


 因みに私は図面を書くなんて面倒なことをしたくなかったので、基本的に用意されていた間取りの一番上にあった物をチョイス。


 まぁ、地下だけは違うんだけどね。


 でもよかった、これが無かったらすごく面倒な作業をしないといけないところだったわ。


 という訳で保存されていた間取りを読み込むと、今度は家具を設置しますか? の文字が。


「おっ、置いた家具までそのままなの?」


 ベッドなどの家具があると無いとでは快適さがまるで違うから、当然これもYes。


 すると一瞬だけ部屋が光に包まれ、それが消えるとゲーム時代に見慣れた我が家の姿が現れたんだ。



 さて、ここでこの城についての説明をば。


 課金アイテムというものはリアルのお金を払う以上、当然ゲーム内で買えるものよりも便利だったり豪華なものが揃っている。


 それは当然家ユニットにも言えるんだけど、前にも説明した通り私はこの家を買う時、どうせクランエリアのランドマークにするのだからその中でも特に派手なものをと考えながらリストを眺めたのよね。


 そして選んだのが3階部分に広いバルコニーがついた、大きな三角屋根と向かって左側に伸びている見張り台の塔が印象的な洋風のお城の形をした家ユニット。


 ゲーム内通貨で買える家ユニットが大きくても地上2階建てか地下付きの平屋しか無いのに対して、課金だと値段によっていろいろなものが選べるの。


 因みにこの家は1階から2階、それに地下1階が敷地と同じ大きさのフロアになっていて、3階はその広さの中に母屋と正面に向けた広いベランダ、そして城の左端には三角屋根よりも高い円筒形の塔が建っている。


 その内部は壁沿いを伝う様に螺旋階段になっていて、そこを登りきるとSサイズの家と同じくらいの広さの部屋があり、その4方にはその部屋をぐるっと囲む通路に出るための扉が設置されているの。


 まぁ要するに見張り台と、そこに配置する兵士の休憩場所って設定なんだろうね。


 とは言っても個人宅だからそんな兵士、いるはずないけど。


 次回の更新は来週の水曜日になります。

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