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4 へっ? この世界の人たちってレベルが無いの?

 私、結構長い間呆けていたと思うんだけど、目の前にいる白フードたちはいまだに混乱の真っただ中。


 その姿を見て頭が冷えた私は、あることに気が付いたんだ。


「ログまで出るってことは、この体ってホントにウィンザリアのキャラクターなのよね? ならあれも使えるかも」


 私が思いついたのは、調べるコマンド。


 これは名前の通り、物や人を指定してその細かい情報を得る機能ね。


 設定欄をいじることで一部を隠せたけど、ゲーム内であればプレイヤー、NPCに関わらずこの調べるコマンドで基本その人の情報を見ることができたのよ。


 なのでそれがここでも使えるんじゃないかと思った私は、そのやり方を調べようとしたんだけど、


「あれ? またなんか出た」


 そう思った瞬間に目の前のモニターの画面が切り替わり、正面にいた白ローブのデーターが。


 なるほど、マウスやコントローラーが無いからボタン操作じゃなくって、考えることで各種機能が使えるってことね。


 という訳で早速モニターを覗き込んでみたんだけど、そこでちょっと驚くことが。


「あれ? レベル表記のところが横線になってる」


 目の前の白ローブを調べてみたところ、ステータスはちゃんと表示されたんだけど、なぜか本来は数字が書かれているはずのレベル表記だけが横線になっていたのよ。


 これってもしかして、この世界にはレベルというものが無いってこと?


 そう思って少し驚いたんだけど、よくよく考えたらここが本当に現実世界ならそれは当たり前なんだよなぁ。


 だってさ、もしも魔物を倒したら経験値が入ってレベルが上がるのなら、弱い魔物を食用として飼育してそれを出荷するだけで際限なく強くなれるってことだもん。


 もし現実にレベルなんてものが存在したら、畜産業者が騎士や冒険者より強いなんて変な状況になってるんじゃないかな。


 という訳で、レベルが無い件に関しての疑問は自己解決。


 でもそうなると、目の前の人たちのステータスに新たな疑問が出てくるんだよね。


 だってここにいる人たちだけを見ても、かなりステータスに差があるもの。


「レベルというシステムは無いけど、それとはまた別のステータスが上がる要因があるってことなのかも?」


 そう思った私はちょっと興味がわいたんだけど、


「いけない。こんな悠長に考えている場合じゃなかった!」


 そこで不意に、今の状況を思い出したんだ。


 よく考えたら、相手が混乱している今が逃げ出すチャンスじゃない。


 さっき見比べるために目の前の集団を調べて解ったんだけど、この人たちってウィンザリアで言うと20レベルをちょっと超えたくらいのステータスなのよね。


 ってことは多分、私の魔法をレジストできないんじゃないかな?


 昨日寝落ちした時のアイリスのジョブは賢者だったから、そのレベルは113。


 ならば当然この人たちとはステータスに天と地ほどの差がある訳で。


「あとはどうやったら魔法が使えるかだけど……」


 そう思いながら目の前のモニターが変わらないかと見てみたんだけど、その変化を待つまでもなく自身が勝手に理解してしまう。


 なるほど、これも覚えているものならすべて使おうと思うだけで使えるのか。


 コマンド入力だったからなのか、呪文を唱える必要もないみたい。


 うん、それなら早速。


「ごめん、ちょっと寝ててね」


 私は未だに混乱中の白ローブたちに睡眠の効果がある範囲魔法、スリープをかけてみたのよ。


 そしたら案の定、全員が夢の中へ。


「よし。これでとりあえずの危機は去ったかな」


 そんな眠りこける白ローブたちを見た私は、今のうちにここを逃げ出すことにしたのだった。


 5話は明日、水曜日の12時更新です。

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