093 ご心配をお掛けしました
こんちわ!ぴ〜ろんです。今週も始まりました。1週間お付き合いよろしくお願いいたします。寒くなってまいりましたが短パン小僧のぴ~ろんはいい歳こいて未だ半袖半パンで彷徨いております。アホなので。
さて、お話も新展開となりましてエリーゼさんの活躍の場も広がってまいります。お読み下さっているみなさんの期待に応えていきたいと思いますのでお気付きの点があったりアドバイス等ありましたら気軽にお便り下さい。お待ちしております。
ぴ〜ろんのモチベも右肩が弾けんばかりに上がります。よろしくお願いいたします。
あ、結局SAOは見に行けてません。禁煙は続行中ですよ、がんばってます。近況報告でした。
それでは張り切ってまいりましょう、ではどうぞ。
「エリーゼ!頼むから危ない事はしないでくれ!お前にもし何かあったら………!」
「エリーゼ嬢、貴女と言う人は全く……自重とか限度とか節度とか、その様な言葉を送らせて欲しい。」
「だがよ、嬢ちゃんは特に悪い事してないぜ?街の雪を排除して近くの川に捨てに行き、冒険者として素材集めをして襲い来る魔物と盗賊を倒した、ただそれだけじゃねえか。」
「いやいや、騎士様を盗賊と言っちゃ不味いだろ?」
「はあ?コイツらどう見ても只の盗賊だろ?違うってなら少女を見つけたからって嬉々として襲い掛かるオークの群れだ!こいつらはその程度のカスだ!殺してやりてぇよ!」
マールに戻ると門のところで荷台に載せてる拘束された意識のない騎士様を見られて当然のように騒ぎになりました。
隊長さんにことの次第を伝えると、とりあえず騎士様達は簡単な治療を受けたあと衛兵詰所にある牢屋に入れられることになりました。
騎士様だよね?牢屋に入れちゃってもいいのかな?
その後すぐにおじさん達が衛兵詰所に集まって来ました。
たくさん来たわよ!お父さんにミノルおじさん、商業ギルドのギルドマスターさんにモジャおじさん、黒おやじさん、『そよ風の輝き』のみなさん、冒険者ギルドのギルマスお姉さんや心配したサブマスさんまでやって来たわ。
かわるがわる色々聞かれました。ケガはないか、怖くなかったか、乱暴されなかったか、などなど。
あり?私叱られるものだとばかり思ってましたけど。
お父さんは嘆き、ギルドマスターさんは心配し、ミノルおじさんは激怒してます。
「エリーゼちゃん、なぜ一緒に行こうって誘ってくれなかったの!?」
「まあ君は冒険者のタマゴだし、それなりに強いからなぁ。」
「まあ騎士をぶっ飛ばして鹵獲する位だもの、流石だわぁ!」
他の人達も一様に心配したり怒ったりしてるけど、ギルマスお姉さんはだけはなんだか楽しそう、なぜ?
「みなさん怒ってないんですか?私みなさんに心配を掛けてしまいました。」
「ああ、怒ってるぞ!全くコイツらどう落とし前付けさせてやろうか!」
「ああミノルおじさん怒らないでください!ごめんなさい……」
「嬢ちゃんはなんもしてねぇからいいんだよ!」
「ほんと、無事で良かったわ。」
「んで、このエリーゼちゃんに狼藉を働いた馬鹿達はどうするんだ?埋めるか?」
「ならエリーゼさん、俺にニュートを貸してくれないか?いい穴掘っとくから!」
そんな冗談かそうじゃないのか分からない話をしたあと、隊長さんからキチンとした説明をするように言われました。
あっそうだ、まゆげちゃんが記録がどうとか言ってたわね。
ミノルおじさんにまゆげちゃんがなにやら証拠を持ってるって言ったことを伝えると、おうちからひと抱えもある大きさの四角いガラス板みたいな物を持ってきました。
「これはなんですか?」
「ああ、これはモニターといって映像を映す魔導具だ。まゆげならこれに記録された映像を映し出せると思う。嬢ちゃん、まゆげを出してくれ。」
「はーい、出ろぉぉぉ!まゆげちゃぁぁん!」
詰所の外にまゆげちゃんを召喚すると、ミノルおじさんはまゆげちゃんの運転席の下にあるエンジンに付いた魔石を弄りました。
「これでよし、まゆげ、記録映像を再生してくれ。」
『了解致しました、マイスター』
まゆげちゃんはミノルおじさんのことを『マイスター』って呼ぶの。ミノルおじさんに聞いたら腕のいい職人さんのことを敬意を表してマイスターと呼ぶって言ってたわ。
きっとオーバーホールされたのが気に入ったのね。
「おっ、映ったぞ!」
「凄い、こんなに鮮明に映るんだな!」
そこには私がまゆげちゃんから離れて素材集めをしてるところや狼の魔物を倒すところ、そして、騎士様達と狼の群れが戦っているのを少し離れたところで見ている私が映ってました。
そして私を発見するなり問答無用で襲い掛かり、武器を破壊したあと戦いを止めるよう懇願する私に対し明らかな殺意 を口にしている騎士様、泣きながら座り込む私、そして、まゆげちゃんのデストロイな行動と大剣の騎士様とステゴロで一騎討ちをして雪中にワンパンで沈めた私が映し出されたわ。
どうやって記録してたのかはわかんないけど映像も音声もめっちゃクリアに残ってたわ!は、恥ずかしい!
まゆげちゃんが記録した映像にまゆげちゃん本体が出演してるのも謎ですけど。ほんとどうやって記録したのかな?
「エリーゼ嬢、貴女は何処まで強くなるつもりなのか?私は貴女の将来が少し心配だ。」
「いやいやいや、嬢ちゃん泣かされてんじゃねえか!こりゃ只じゃ済ませられねぇぜ?」
「確かに、これだけキッチリ証拠があったら幾ら騎士だと言っても許されないわよね。」
「ああ、11歳の少女が街道にひとりでいたから拘束しようとしました、なんて通用する訳ないさ。」
「彼等の言い分も聞く必要はあるが、この映像を見る限り何を言っても言い訳でしかないな。」
やっぱりあの騎士様達の取った行動は異常だったみたいね。まあ私みたいな女の子が雪の山中にいれば普通は心配するわよね。
「こいつら何をしに来てたのかな?ちょっと叩き起して聞いてみようや!」
「ああ、1人位は起きるだろ?」
「おい余り無茶をするな。畏れ多くも相手は騎士だ、もしかしたら貴族もいるかもしれない。領主様なら何とか話を通せるが、そうでない相手なら少し面倒だ。」
盛り上がるみなさんをギルドマスターさんが制止しました。
確かに貴族様に失礼を働いたら不敬罪という罪になるらしいの。
不敬かどうかはその貴族様自身の気分に左右されるから、気を付ける必要があるのよね。ていうか、私はすでにやばいかもしれない。どうしよう?
「やっぱり私は罪に問われるのでしょうか?」
「まあここの領主なら罪には問わないと思う。逆に謝って来そうな勢いだな。」
「こういうトラブル嫌いっぽいもんな、あの人は。」
「ああ、そうだな。」
あれ?みなさんなんだか領主様に対して気安いなぁ。領主様ってば、近所のおじさんみたいな扱いなのかしら?
「やはりここはこの騎士が何故ここまで好戦的な態度を取ったのかを知る必要がある。尋問しよう。」
「穏便にな、さっきの映像とやらを見るに充分心が折れているだろうから。」
騎士様からお話を聞くことになったようです。
「やっぱり私、謝らなきゃ!みなさん、ご心配を掛けてすいませんでした。」
「エリーゼ、お前が無事ならいいんだよ。それだけで充分だ。」
お父さんが私を抱きしめてくれました。
「む……ここは?」
騎士様が目を覚ましました。
この人は私が直接パンチで倒した大剣使いさんです。
話を聞くのは隊長さんとギルドマスターさん、モジャおじさんの比較的冷静なメンバーに加えた私です。
お父さんやミノルおじさん、黒おやじさんなんかは食ってかかりそうなので参加が認められませんでした。
そりゃそうね。
「気が付きましたか、ここはマールの街の衛兵詰所です。あなたはこちらにおられる少女に暴行を働こうとした罪で拘束されています。覚えてますか?」
隊長さんが丁寧に伝えてる。やっぱりイケおじさんはカッコイイです。
隊長さんの話を聞いた騎士様は、飛びっきりの笑顔になって叫んだわ。
「おお、ここはマールであったか。誰かは知らぬがここまで私を運んだ事大儀である!よしその方、この街にいるエリーゼとか言う罪人を連れて来い!罪状はグレース市の冒険者ギルド襲撃事件の犯人だ!」
な、なんですと!!?




