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088 帰路

こんちわ!ぴ〜ろんです。


今週もはりきってまいりましょう。


今話は先週までのお話の続きです。次回分から別のお話が始まります。ちょっと半端ですがご了承ください。


ではどうぞ。

 私達は犯罪者を裁くことができないし、だいたいこのギルドの人達が犯罪を犯してたかどうか決めることもできないわけで、後のことは衛兵さんに任せました。


「実は冒険者ギルドの素行が悪いと我々衛士隊にも度々相談がありました。今回の騒動はその一環として預かりましょう。ただ、私は一介の衛士隊隊長でしかありません。後々聴取等あるかもしれませんのでご理解下さい。」


「承りました。その際はマール商業ギルドにご連絡下さい。上司には私から伝えておきますので。」


「了解しました、商業ギルドのサブマスターさんがいらっしゃるとこの様な事務ごとが捗りますね。」


 あの衛兵さんはわりと偉い人だったみたいね。話が分かる人でよかったわ。


 槍を突きつけられたこともいい思い出、というか、あれがあったからこの縁が繋がってるのよね。


「私はミルフィ……親友が不当な扱いを受けてたのが許せなかったのと、きちんとここのギルドマスターさんと契約を交わしてから行動したこと、その2つから正しい行いをしてると思ってます。」


「あはは、分かりました、そこは強く進言しときますね。淑女らしからぬ張り手に関しては出来る限り黙っておきます。」


「それは……お願いします。」


 しまった、どうやらビンタをしたのはレディとしてあるまじき行動だったらしいわ。反省。




「エリーゼ、ありがとう。すっごくスッキリしたわ。会いに来てくれたのもうれしかったし、ローラの仕事も見られて大満足だよ!」


「それはよかったわ。でもこれからどうするの?冒険者ギルドがなくなったらミルフィの仕事もなくなっちゃうんじゃない?」


 今回の騒動でひっくり返っちゃった冒険者の人達はこのまま失職してしまえばいいと思うけど、他の心ある冒険者さんやミルフィ達新人冒険者に罪はないの。


「ぼくは商業ギルドから直に仕事を受けたり父さんのお店の手伝いをしたりするよ。手の届く範囲の人達には助力を惜しまないつもりだよ。」


「俺も商人の端くれ、それなりに人脈はある。出来る限り冒険者達が過ごし易い環境を作る努力をするつもりさ。まあ娘が冒険者なんだからな、親としても当然だ。」


「父さん、ありがとう。」


 ミルフィの感謝の言葉に彼女のお父さんも自分の胸をトンと叩いて応えたわ。


 ミルフィのお父さん素敵ね。でもうちのお父さんも負けてないんだから!


 さて、名残惜しいけどもう行かなきゃね。


 別れに涙はいらないのさ。


「ミルフィちゃん、またマールに遊びに来てね。次は『セルマンの森』で魔物討伐やりましょう。」


「ミルフィさん、お父様、何かありましたらマールの商業ギルドもお手伝い致します。グレースの商業ギルドからご連絡頂ければすぐ対応致しますから。」


「わ、私もがんばりますから!ミルフィさん、今度ファッションについてお話しましょ?エリーゼさんも他の方々も余り興味がないみたいなので……」


「あはは、分かりました。ぼくでよければお付き合いしますね。」


 話は尽きない。グッと堪えて出掛けましょ。


 あんまり長く話してると、別れが辛くなる。帰りたくなくなっちゃう。


「それじゃミルフィ、またね。」


「うん、エリーゼまたね。ローラちゃんをよろしく!」


 私を見て微笑みながら両手を広げるミルフィ。


 あ、あの時と同じセリフだ。マールを出て行くあの時のミルフィが最後に言った言葉。


 ああ、これは我慢できないわ。


 私は感極まっちゃってミルフィに抱きついてしまった。




「ああいう姿を見るとエリーゼちゃんってまだ11歳の子供なのよねぇ。」


「私達冒険者に別れは付き物だからなぁ。初々しくてちょっとほろっときちゃった。」


「あの大人達をパンパンとシバキ回してたエリーゼさんとは思えませんね。」



 まゆげちゃんに乗って帰路についてますが、帰りの道中もこの3人は姦しいようです。



「エリーゼちゃんは美人だし頭いいし強いし真面目で働き者だからね、男がほっとく訳ないのよ。」


「今は我が街のおじ様方が目を光らせてるけど、あと数年もすれば街中の若人がエリーゼちゃんにアタックし始めるわよ。」


「いやだぁ、エリーゼさんどうしますか?とりあえず一度はみなさんとお食事して、デートでドライブなんかして……あ、でもきっとお食事はエリーゼさん持ちだしドライブも運転はエリーゼさんですよね?」


「きゃはは、そりゃそうね。同じ歳なら財力が違うし、ドライブなら間違いなくエリーゼちゃんが運転よね。」


「それ以前にエリーゼちゃんのお父様やうちのギルドマスター達『マール紳士同盟』がそう簡単に許すとは思えません。」


「た、たしかに!」


「『粉砕鬼』から『貴様、エリーゼ嬢の心を手に入れたいのならまずは私を倒してから行動に移せ!』とか言われちゃってさ!」


「に、似てますね!ギルドマスターが言いそうだわ!」


「でしょ?」


「でもエリーゼさんが好きになった人なら、えーっと、『マール紳士同盟』ですか?そのメンバーのみなさんは応援すると思いますよ、絶対。」


「確実に素行調査の上、でしょうけどね。」


「うちに依頼が来たらリーダーは受けるなぁ。てか自ら志願する、いやいや、頼まれなくてもやりそうね。」


「『そよ風の輝き』の男性陣もエリーゼさんが好きなんですね!」


「好きどころか自分の娘みたいに思ってるんじゃないかな?まあ私もエリーゼちゃんの事は妹みたいに思ってるし。」


「うふふ、お姉様発言いただきました!」


「やだぁ、お姉様ですって!」


「何よもう!お姉ちゃん位で勘弁しといてよ。そんな百合百合しいのはノーサンキュ。だいたい私もう結婚するし。」


「そうでしたね、おめでとうございます。」


「あーそれならもう一緒にショッピングとか出来ませんか?」


「え?エリーゼちゃんにお願いしたら大概日帰りで行けるでしょ?大丈夫、参加します。」


「なら次の旅行も計画しなきゃ。」


「春になったら行きましょ!」


「「さんせーい!!」」


「あっでもエリーゼちゃんの都合もあるじゃない?」


「それは……また今回みたいな買い付けに同伴させて貰いましょう。」


「いいですねそうしましょう。」


「とりあえずエリーゼちゃんに相方や恋人が出来るまでは行けそうね。」


「こ、恋人……私より先に出来たらダメですよ。」


「ふふーん、サブマス、知ってますよ?さっきの衛士隊長さんと連絡先交換したでしょ?」


「うっ……と、当然でしょ?今回の事でやり取りする可能性がありますから。」


「え?それはおかしくない?だってグレースとマールの商業ギルドを通せば済むんだから……あーなるほどなるほど、サブマスさんも抜け目ないわね。」


「抜け目ないって、酷いわね。」


「あははごめんなさい、サブマスさんらしいなぁと思って。」


「私は普通の女子ですよ?」


「その割にはさっきの衛兵、割とカッコよかったと思わない?」


「お、思いました!あの人結構イケてましたよね。それに若そうなのに衛士隊長ですって。能力も高そう。」


「ふん、唾付けるのは自由なんですー!」


「開き直っちゃった!」


「大人な人だと思ってたけど、サブマスもやっぱり女性だって事なんですね。」


「まあ恋愛は自由だし。サブマスさんがメンクイで所得や能力も気にするタイプってのは分かりました。」


「もう!あんまりからかわないで頂戴。私だってもう気にしないといけない歳なんですからね。」


「サブマスはどうして今まで結婚しなかったんですか?」


「あら、それは聞いちゃ駄目よ。だいたい出来る女は婚期逃すって定番なんだから……サブマスさん、がんばって!」


「薮蛇だわ。分かりましたがんばります。」


「ところで、エリーゼちゃんの男の子の趣味って、どうなんですか?」



 うるさい私に振るな!運転に集中させろ!


 もーこの人達やることなかったらずっとしゃべってるわ。なんなのもう。


 普段はできる人達だけど……どうやら頭の中はすでに春が到来してるらしいわね。


 すいませんができればもうまゆげちゃんには乗らないでください。

お腹を壊しちゃって苦労してます。なんなんでしょうか?季節の変わり目だからかな?


トイレ行き過ぎておしりに花が咲きそうなくらい耕されちゃって……きびしいです。


はやくなおってほしいです。


続きはがんばります!

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