表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

85/165

085 もうひとりいる!?

「この建物は3階があって、そこにも誰かいますよ。行ってみませんか?」


「まだいたの!?これだけ騒いでるんだから降りてくればいいのに!」


 全く降りてくる気配はないのでこちらから行ってあげましょう。


『断罪の大鎌』……いやいや、そんな恥ずかしい名前のパーティ名は呼びたくないわ。だいたいあの人達に断罪できるほどの人格なんかないし、大鎌だって持ってないし。


 明らかに名前負けしてる。


 せいぜい『脛の傷にトゥキック』ってくらいでいいんじゃないかしら。略して『脛トゥ』。


 私達が『断罪の大鎌』改め『脛トゥ』の人達が降りてきた階段を上がっていくと、少し広いホールにお酒や食べ物が散乱したソファやチェストがあったわ。


 どうやら『脛トゥ』の人達の食べ残しらしい。食べ方も下品。


 なんかあの人達の存在自体下品な気がしてきたわ。新人イビリが趣味の食い散らかし激弱パーティって……うわぁ。


 これは『脛の傷にトゥキック』でももったいなくなってきちゃった。もう『おしりにやってもデコピンはデコピンよね』でいいわ。略して『しりピン』。


 まあ『しリピン』の人達の後始末なんてするつもりはないわ。


「3階に上がる階段なんてないわね。でも気配はあるんでしょ?」


「はい、あります。『探知スキル』に掛かってます。昇るルートは……あれ?ギルドの建物の外に階段があります!」


 探知でルート検索すると、なんとギルドカウンターの所にある勝手口の外から3階に向かう階段があった!


 何この変な構造!?


 私達は下に降りて勝手口から外に出てきたわ。


 そこには明らかに後付け感がすごい昇降階段があった。ちょっとボロ過ぎるしただ壁から板が出てるだけのヤバい階段です!


 ギリ壁に手摺があるけど、上がるのが怖いわ。


「ここまでして3階に行く意味ある?」


「この上にいる人かなり追い詰められてるか頭がおかしいか、ですよね?」


「そもそも落下の危険性もありますが、別の危険もありそうよ、ここ。」


 おしゃれさんがちょっとモジモジしながら意見してる。


「な、なんですか?」


「これって下から下着が丸見えになるんじゃ……」


「ああ!」


「そういう危険もありますね。」


 壁沿いの手摺しか掴むところのないただの板の上を歩く危険、経験した事ありますか?これは危険です。


 それに今日はグレース観光のためみなさんオシャレな格好をしてます、ということはみなさんスカートを着用してるんですね。


 大人の女性とは恥じらうもの。見知らぬ殿方に女性の聖域を覗かせる訳にはいかない。


『しリピン』達には絶対見せたくないわ!でも、イケメンで素敵な殿方にはもっと見られたくない!


 考えたら腹が立ってきた!もう『しリピン』っていうのも嫌ね。『しリピン』って名前はちょっと可愛らしいもの。


 もうあの人達『ごぶリン』でいい気がする。語呂よゴロ。


 ごぶがひらがなで可愛いけどゴブリンは可愛くないし、ゴブリンはめっちゃ弱い魔獣だからピッタリだわ。


 ゴブリンには見せたくない、素敵な殿方には見られたくない。


 見せたくないのと見られたくないのは似て非なるものだということをここ強調しておきます。


 嫌悪と恥じらいには雲泥の差がありますからね!


「という訳で階段を使わず上がりましょう。……行け!重機械龍ドレイク召喚!正面突破よ!」


 私は巨大油圧ショベルのドレイクを召喚したわ。


「ええええ!!ここで重機呼んじゃうの!?」


 銀色の壁の中から翡翠のように輝く機械の魔獣が現れる!


 双頭の重機械龍が雄々しく荒々しい姿を陽光の元に晒したわ。



 ドルドルドルドルドルドルドルドル



 ご機嫌なエンジンの咆哮を上げるドレイクくん。その片方のアームには鉄のバッグ缶が握られている。


 私はドレイクの運転席に乗り込みバッグ缶をゆっくり地面に接地させたわ。


「みなさん、このバッグ缶に乗ってしゃがんでください。ドレイクで持ち上げます。」


「な、なるほど、これであそこまで上げて貰えば落ちるリスクも少ないし私達も恥ずかしくないって訳ね。」


「エリーゼさんにしか出来ない荒業です。」


 お姉さん達3人がバッグ缶に入ったのを確認して、私は静かにバッグ缶を持ち上げた。


 すぅーっと滑らかにアームが上がり、3人を乗せたバッグ缶は無事ギルド3階あたりにあるこれまた無理やり作られたようなドアの前に停止したわ。


「凄いわね重機って、私初めて見ました。階段を走って上がるより速いしほとんど揺れないわ。」


「私は工事現場で仕事してるエリーゼちゃんを見た事あるから余り驚かないけど、初めて見た時は『えええ!!』ってなったわ。」


「本当にエリーゼさんにしか出来ない荒業ですね。」


「ところで、肝心のエリーゼちゃんはどうやってここへ来るのかしら?」


 サブマスさんが心配そうにこっちを見てる。


「あ、お構いなく。私は別にパンツ見えても恥ずかしくないですから。」


 ドレイク君のエンジンを切り、鍵を掛けてから3階に向かう階段を上がったわ。


 私のステータスなら全然危険はないし、こんな少女のパンツ見て喜ぶ人なんかいないでしょ?


「はぁ、これじゃ私達が我儘言ったみたいじゃないの。……それにあなたはもうちょっと女の子としての自覚を持った方が良いわよ?」


「ほんとよ!確かにエリーゼちゃんなら階段を登って怪我する危険はないけど、あなた自分がかなり注目されてるのに気付いた方がいいわ。」


「外見と能力は別物ですね。はあ、本当にエリーゼさんにしか出来ない荒業です。」


 なぜかお姉さん方にめちゃくちゃ呆れられました。


 3人の安全と淑女としての体面は守ったはずなのに、私自身が恥ずかしいようなことを言われちゃった!


 おかしいなぁ、解せないわ!

SAOプログレ、見に行くかどうか迷ってます。魂の嫁の活躍を網膜に焼き付けたいけど、長時間映画館の座席に座るには腰がもたない……


ああ、若返りたい。長湯しながら書きました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ