018 これまでのリザルト
こんちわ!ぴ~ろんです。
今週も始まりました。先週は仕事が忙しくて書いたり読んだりする時間がかなり減ってしまいましたが、きちんと前もって準備出来ていたので今週も週5更新出来そうです。
段取り大事!
それではどうぞ。
検品の魔導具って青くてでっかい水晶の板みたいなものだったわ。
うーん、まゆげちゃんのフロントガラスに似てる……きっと同じような技術が使われているんだろうな。
つくづくミノルおじさんの技術と知識は凄いと思う。
私はフロントガラスに写った収納リストを紙に書き写して衛兵さんに渡したわ。
『卵 53個
牛乳 24リットル
麻糸 直径0.8ミリ50メートル巻40個
麻布 幅1メートル10メートル巻20本
牧草2.3トン
材木(生木) 7.8トン分20本』
「うーん、検品の魔導具では品目は分かるが品数は分からない。とんでもない量だな。本当にそれだけ入っているのかい?」
「私も正確な量は測っていませんが入れてる所は見てました。それくらいは入ってると思います。」
衛兵さんはうーんと唸ってる。
「お嬢さん、私からアドバイスをさせて下さい。そのアイテムボックスの容量は余り人に教えない方がいい。あなたを利用しようとする人が現れるかも知れないよ。」
えええ、そうなの?
私はお父さんの方を見たわ。お父さんも頷いてる。
「私も同じ意見だよ。だが君も商人だ。アイテムボックスの有用性は分かっていると思う。要は言いふらさなければ良いんだよ。」
「ですがウォール商会さん、人の口に戸は立てられません。いずれ知られてしまいます。そうなった時の防護策を今のうちに考えて置かれた方が良いですよ。」
「うーん、まゆげちゃんが傍にいれば問題ないんだけど……常には無理だな。マールに帰ったら商業ギルドと冒険者ギルドに相談してみよう。」
お父さんと衛兵さんはうんうんと頷きあってる。
悪い人が居るんだ……怖いなぁ。
「エリーゼ、怖れることは無いんだよ。君にはまゆげちゃんが居るし知恵も機転もある。お父さんだって付いてるしみんなが見守ってくれてる。胸を張るんだ。」
「そうね、分かりましたがんばります!」
「それにミノルさんから聞いてるぞ。ピンチになったらまゆげちゃんの黄色いボタンを押すんだ。機能はお父さんとミノルさんがギルドに伝えているから安心するんだ。」
えっ!?お父さんあのビックリドッキリシステムのこと知ってたんだ!
「『M-Dシステム』だっけ?そんな訳分からないボタンは押しません!」
私あの黄色いボタンは自爆ボタンだと思ってます!
「エリーゼ、生命を大事にしなさい。確かに面白がってやる事ではないがミノルさんがお前の生命を案じて付けてくれた設備だぞ、きちんと適切に利用しなさい。」
お父さんがちょっと怖い顔で言ったわ。お父さんの厳しい顔はちょっと怖いけどカッコいい!
「うーん……はいお父さん、分かりました。」
私はお父さんにお返事をしたわ。
「うんうんエリーゼは素直な娘だ。可愛いなぁ。」
「そうですねぇ、私の所は息子が2人居ますが……女の子は格別に可愛いですねぇ。」
「だろう?疲れなんか吹き飛ぶよホントに……」
大人2人がニマニマと締まらない顔をしながらこっちを見てる。
これはちょっとキモイなぁ……なんだろう、折角カッコよかったのにいろいろ台無しだわ!
衛兵さんと別れて市場に向かう。
私は市場ってたくさんのテントが建ってて色んな人達がいろんな品物を売ってるのかと想像してたの。
でも実際は、でっかい建物が沢山建ってて『お肉市場』『お魚市場』『お野菜市場』みたいに別れてるみたい。
確かにその方が売り買いするのにも分かりやすくて便利ね。さすが大きな市場は違うわ。
「先に麻製品を卸そう、次に卵と牛乳。その足で家畜の飼料を購入、そしてうちの商品を購入して最後に丸太売却だ。とりあえず買い付けはお父さんがするけど、エリーゼはどうする?まゆげちゃんで待っていてもいいし一緒に付いてきてもいい。」
うーん、私はまゆげちゃんを走らせたあとに手に入るワーキングポイントの計算をしたいなぁ。
「麻と卵と牛乳を売って飼料を買ってる間はまゆげちゃんでワーキングポイントの計算をします。おうちの商品の買い付けは見ておきたいです。いずれ私がしなきゃいけなくなるからね。」
「なるほど、分かった。飼料の買い付けはそこの飼料用の雑穀を扱っている市場で行うから、あの厩舎にまゆげちゃんを入れておいてくれ。」
お父さんが指さした場所には『牧畜酪農畜産品市場』と看板が出てる広場があるわ。
さすがに家畜の餌は建物内に置かないらしい。取り扱う量も凄いんだろうし、まあ臭いもそれなりに強そうだしね。
私はお父さんに言われた通り荷物を市場に降ろしたあと、飼料を買う予定になってる市場の中にある厩舎にまゆげちゃんを停車したわ。
「さて、ワーキングポイントを確認してみましょうか。なになに……
『本日の売上
配送(卵) 132,835wp
配送(牛乳) 132,835wp
配送(牧草) 43,217wp
配送(牧草) 72,588wp
配送(麻紐) 125,763wp
配送(麻布) 125,763wp
人員輸送 306,958 wp
合計 939,959 wp
未配送(牧草) 132,835wp相当
未配送(材木) 1,204,940wp相当
現在のwp=1,153,259 貯蓄mp=0』
おっ、すっごい溜まってる!
そっか、品目ごとにワーキングポイントが割り振られるみたいね。
麻紐と麻布は降ろしちゃったから確定ワーキングポイントになって、卵や牛乳、残ってる牧草や材木は未配送ってことになるからワーキングポイントになってないのね。
そして何気に同乗者のお父さんが高額!車内に乗車したら倍だもんね。どうやらここまでの距離はお父さんのポイントを半分にした153,479メートルってことになるわ。
ここまで153キロ走ったのね!凄いわ!朝早く出てお昼前に着いたもの。はやーい!
掛かった時間も5時間くらい。
そして途中の村に降ろした牧草は都度ワーキングポイントになったみたい。1メートル1ポイントだからそれを元に距離を計算してみると……
マール街からカバル街までが20.644キロメートル。
カバルから酪農の村までが43.217キロメートル。
酪農村から開拓村までが29.371キロメートル。
酪農村からグレース市までが60.247キロメートルで合計153.479キロメートルってこと……なんだけどさ。
今気付いたけど材木やばい!ポイント単価、どうやら1本単位じゃない!?