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第3話 冒険者生活初日

ーーーーー冒険者ギルド

 翌朝。俺はクエストを受けにギルドに来ていた。


 「クエストを受けたいんだが」


 話しかけたのは昨日も話した受付嬢だ。


 「分かりました。では、あちらにあります掲示板にランク別でクエストが貼ってありますので、取って持ってきてください。そして、私が確認したらクエスト受注となります」


 「分かった。説明ありがとう」


 俺は掲示板の前に立ち、貼られたクエストを眺める。


 (主にクエストの種類は採集、討伐の2種類か。…んー、これが良さそうか。)


 俺は再び受付嬢の元に戻り、クエストを渡す。


 「ゴブリンの討伐と治癒草の採取ですね。いきなり2つですが、大丈夫ですか?」


 「装備は整えてあるし、時間もあるからな。大丈夫だろ」


 「そうですね。Bランクの冒険者を素手で、しかも一撃で倒すほどですし」


 …は?Bランク?


 「…Bランクとは昨日のモヒカンのことか?」


 「ええ、そうですよ。言ってませんでした?」


 「聞いてないぞ…」


 あれで?まさかとは思うが…受付嬢が言うのだから本当だろう。


 「まあいい。それじゃあ、行ってくる」


 「分かりました。お気をつけて」


 俺は彼女の声を背にギルドを出た。


ーーーーールド草原

 ここはルド王国の周囲に広がる草原だ。さて、ゴブリンと治癒草だな。


 「どこにいるか…っと。早速ゴブリン発見だな」


 120メトほど先に姿を確認する。必要討伐数は5体。あそこにいるのも5体。幸先いいな。


 「先手必勝だ。はっ…!」


 暴走士バーサーカーのパッシブスキル『脚力強化』で地面を速く駆け抜け、『敵』との差を詰めていく。


 「グギャッ!?」


 ゴブリンたちがこちらに気づく。が、


 「遅い!」


 「ギャッ!?」


 ブォン!という風切り音とともに大剣を振るい、2体のゴブリンの胴を横に両断する。


 「ギャギャッ!」


 それと同時にゴブリンたちが武器を構えるが、


 「ふんっ!」


 再度大剣を振るうと、今度は3体のゴブリンの首と胴を泣き別れる。


 「討伐完了…か」


 前世の記憶のせいだろうか。初の戦闘だというのに、驚くほど体がキレ良く動く。それにしても、あっさり過ぎてまるで楽しめなかった。


 「弱いな…。耳とコアを回収するか」


 ゴブリンの耳は討伐をした証明となる。この討伐証明部位と呼ばれる部位はそれぞれの魔物に設定されており、この部位を回収しギルドに見せることで、討伐の証明となる。また、コアは魔物の核で、体を構成するものだ。これを抜くと体が崩壊する。ギルドでは、コアを換金アイテムとして扱っている。


 「よし…と。あとは治癒草だな」


 ルド平原の至る所にある森の中にあると言っていたな。必要採集数は20束だし、さっさと終わらせるか。


ーーーーー冒険者ギルド

 特に何事もなく治癒草を採集し終わったので、戻ってきた。


 「討伐と採集を終わらせてきた」


 「まだたったの2時間しか経ってませんが…。とりあえず確認しますので、見せていただけますか?」


 俺は集めたものを見せる。


 「はい。確かに必要数分を確認しました。これでクエスト完了です。それでは、報酬の150ゼルです」


 「ありがとう」


 俺は報酬を受け取り、礼を言った後、換金所へと移動する。


 「コアを換金したいんだが」


 「は~い、換金ですね~。ではコアを出してください~」


 ずいぶんおっとりとした感じの人だな。


 「ゴブリンのコア5つだ」


 「ありがとうございます~。それでは鑑定しますね~。ん~、まあまあって感じですかね~。合計で100ゼルでしょうか~」


 そう言うと、彼女は100ゼルを手渡してきた。


 「ありがとう」


 俺はそれを受け取り、ギルドを出た。楽しいのかもしれんな、この生活も。


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