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この世でいちばん、すきなひと

作者: akiramizoguchi

思いついたワンシーンです。

使いどころが見当たらず、ここに載せています。


 ある穏やかな晴れた日の昼下がり。小さな公園のベンチに恋人同士と思しき少年と少女が二人並んで座っている。公園内には他に人はおらず、二人は人目を気にすることなく肩を寄せ合って、静かに陽光を浴びている。


「ねぇ、私のこと、すき?」


 不意に少女が少年にこう聞いた。少年は穏やかな笑顔で「あぁ。もちろん大好きだよ」と返す。


「じゃあどのくらい好き?」

「そうだなぁ・・・この世で一番大好きだよ」


 少年は少し考えた後、困った様にはにかんで言った。その顔が少女の嗜虐心をくすぐったらしく、少女は意地悪くわざと眉をひそめ、再び次の様に問い質した。


「え~、じゃあの世に行ったら一番じゃなくなっちゃうの?」

「・・・・・」

「ね~ぇ~?」

「・・・そうだなぁ・・・。あの世には、僕の大好きな人たちがたくさんいるからなぁ」


 少し長く黙り込んだ後、少年は今度は申し訳なさそうに、けれどもどこか安堵した顔つきでこう言った。

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