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私と5階のおじさま  作者: どんぐり山
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「うわー、すごい」と美香がこごえで呟く。

駅前についてみると、何故かラッシュアワー並みに混雑していた。

「えっと、タクシーで行くわよ」と美穂に言われ、駅前でタクシーを拾い、日本橋へ向かった。

「雨も降ってないし、みんな外出したいんでしょ、美香みたいに」と美穂は言ってクスッと笑う。

「だよねー。この頃、週末はいつも天気わるかったしね。」

「それより、ねえねえどこでお昼ご飯にする?」

「え?まだ朝食たべたばかり…まあ。美穂はいつものことか」

美香は、相変わらずだなーと思いながら、どうして美穂が太らないか不思議に思っていた。

とにかく美穂は美食家、その上に甘味大好きといった感じ。食べる分量も半端ない。全くどのようにカロリーが燃焼されているのか謎であった。「胸か!胸と、尻に全部持っていかれるのか!」とおじさんのような思考に走ってしまう美香。まあ、自分も太る体質でないが、美穂にはかなわないと思っている。

「お昼は、ショッピング後にチェックするわね!」ともう楽しみにしている美穂。


久しぶりのお出かけで、キャッキャと話しなしながら、日本橋でタクシーを降り三越へ、

お迎えの店員一人が美穂が来店したのを見かけ、すぐ誰かに連絡を取る

2分と立たないうちに、みほたちと同年代の制服をびしっと着こなした女性が駆けつけてくる。

「いらっしゃいませ坂無様、有山様。ご来店ありがとうございます」深々と頭を下げ、挨拶をする。

「あ、百合子さんお久しぶり。今日はちょっと夏物の洋服とか見てみたいなと思って」美穂が百合子に微笑みながら答える。

因みに、百合子さんは美穂のご指名店員さん。三越に来ると必ずや百合子さんがショッピングの担当になる。三越側も年に1000万円ほど買い物をする常連様なので、美穂たちが来ると必ず百合子さんを御付きにする。

「美香は今日は何が目的なの?」

「えーと。ワンピースとか、やっぱり夏物の洋服かな?それとローヒールサンダルとか、夏用の履き物ねー」

「承知いたしました、では夏用の洋服からご紹介いたします」と百合子さんに案内され、後をついていく。

色々と買い物をして、3時間ほど。美穂も美香も久しぶりのショッピングだったので、大奮闘。

百合子さんに「今日はこれぐらいですね、お願いしますね」とカードを手渡し、頼む。

「ありがとうございます。またお届けしますか?」と聞かれると「そうね、私の住所でお願いします」と返答。

支払いも済んだところで、話題がお昼ご飯に「美香、もうダメ。昼食何にする?」と尋ねる。

「えーっと、和食かなー、お寿司屋さんなんかどう?」

「いいわね、すぐ近くに美味しい寿司屋があるわ」

で、寿司屋に直行。おまかせ二人前で結構な量、大トロも今朝入ったとおすすめされ握り8個を追加して最後には美穂もご満足。

お茶を飲みながら、「おいしかったわね」とニコニコ顔の美穂。

「うー、これはさすがにもたれるかも」と苦笑する美香

「まあ、ほんと?もたれるほどの分量あったかしら?」

「美穂、うん私にはちょっと…」

「そうだったの?大丈夫?」

「平気よー、駅まで軽く歩けばちょっとは消化するでしょう?」

「そのことだけど、またタクシーでいいかしら?」

美香は、ああそうかと思う。美穂にとって混雑している電車などは苦痛でしかないことを知っている。高校時代に、美穂都電車で通学中、美穂が顔色を変え、美香を連れて車両を移ることもたびたびあった。美穂に後で聞くと、「気色悪い男が近くに寄ってきたから、怖くて動いたの」と後で美香に明かされた。もし女性専用車が満員の可能性を考えると、タクシーの方が余程いい。

[そっか、オーケーいいよいいよ、タクシー拾って変えろ」とみほに同一する。



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