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仮の妃  作者: 実
7/8

せぶんす

もうしばらくお付き合いください!

「……その面倒というのは、松が思っているようなことではない。他の有力貴族に知られたらそのあしらいやら、松の身の安全やらで大変だから、そう言ったんだ」


 ……あれ?


「あの頃は私が丁度適齢期で、どの貴族も自分の娘と私を結婚させようと必死になっていた。あまりにもしつこいから、都から離れていたら、松にあった」


 そうだったんだ。


「特に左大臣が必死で、怪しいと思って調べていたら、横領の疑いがあがった。それで娘を娶ったんだ」


 うわ……。勘違いして恥ずかしい。さっきから恥ずかしがってばっかだ、私。


「ですが、私の両親も面倒と同意して……あ、」


「そうだ。自分たちでは松を守りきれないと頼まれた」


 ……お父様、お母様……

 実は私はあの婚約の日以来あまり両親と話していない。見捨てられたのかも、とか色々考えて、むきになってた。

 会いたいなぁ……


「ご両親からはさいごの最後まで、泣いて松のことを頼まれたよ。幸せになることを願ってる」


「……私を幸せにできるのは主上だけでございます……!! あらためて、よろしくお願いいたします!」


「幸せにすると誓う。大好きだよ」


 主上の前で泣くなんて、貴族失格。だけど、今くらいは許してほしい。涙も女の武器ってね!





 帝の2度目の結婚から5ヶ月。松の妃が正式に中宮となることが決定し、今日はお祝いの宴の日。


「ねえ右近! 私、どこも変じゃない?! やっぱり扇はこれじゃなくて赤の方がいいかなっ??」

「大丈夫、どこもおかしくありません。扇は主上からいただいたそちらの扇とおっしゃっていらっしゃいました」


 だからそんな面倒くさそうにしてるとクビになっちゃうよ??!


「さあ、今日は姫様にとっておめでたい日でございましょう? 胸を張って行ってらっしゃいませ」

「……行ってきます」


 今日の宴には右近行けない。そのかわりに、主上がつけてくれた護衛の人が迎えに来てくれている。


 相変わらず長い廊下を歩くとざわざわした部屋についた。


「……お、来たか中宮」

「ただいま参りました、主上」


 うーん、今日もかっこいいっ!!


 私は女性だから宴に顔は出さない。けど、このキメッキメの人の隣にちょっとでもいるのだから、お洒落してきてよかった。


「中宮、今日も綺麗だ。扇、気に入ってくれたようで、よかった」


 ……うわぁ。超赤面必須の甘ーいセリフ! お腹いっぱいです。



「今日は中宮に会わせたい人がいるんだ、会ってくれるか?」

「もちろんです」


 ? 誰だろう?

1時間後に続きをあげます。お待ちください!

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