ふぉーす
左松と右松が混じってました。混乱させてしまい、申し訳ありません。これに関して、主人公→松の妃 第二妃→竹の妃 に変更しました。
表記を少し変えました。流れには差し支えません。
すみませんでしたm(_ _)m
主人公=松の妃=桜子(本名の下の名前)
チュンチュン
そんな擬声語が似合う雀の声で私は起きた。
「おはようございます、姫様。入ってよろしいでしょうか?」
いつも通り、私の唯一の侍女、右近が起こしにくる。
「うん、ねえもう陽様来てる?」
「はい、いらっしゃってますよ」
「ほんと?! じゃあ早く着替えなきゃっ」
朝ごはんも食べずに着替えて、足音をたてないように歩く。お母様は音に厳しいのだ。
「……そうですか、それなら確認を」
なにやらお父様の声が聞こえる。もう話しちゃってるのかも。
「教育などに関しては我が家で行う。教育費については全て東宮様もち。結婚費についても同じく東宮様もち、でよろしいでしょうか?」
「問題ないです」
……え……
今、東宮様っていった? お父様。いらしてるのは陽様じゃないの? でも、声は陽様だし……どういうこと?
「それで、東宮様、桜子にはいつご自身の身分についてお話ししなられるのですか? 娘は、何も知らないようですが……」
珍しい。お母様がお客様と話てる。って、そうじゃなくて、入るタイミングつかみそびれちゃったから、ちょっと隠れなきゃ。
「彼女には陽が東宮……私が東宮であることをこの後伝えます。それで謝り、許してくれたらそのまま教師を手配しに都に戻るつもりです」
そんな……東宮様だったなんて……私、どうしたらいいの?
「分かりました」
「ああ、お二人共、この婚約のことは彼女が後宮に入るまで回りには内緒に。じきに面倒になりますから」
「「もちろんです」」
……面倒ってなに? 私もしかしてあそばれてるの?仮なの?結婚しないの?誰か他に好きな女の子でもいて、その子の変わりなの?
……ああ、そんな気がしてた。じゃないと私をこんな素敵な人が好きになるはずないもん。
痛い、胸の奥の方がズキッとする。部屋に帰らないと聞いてたことがばれちゃう。でも動けない……
「桜子?」
……気づかれちゃった。
「陽様!すみません、足を痛めたみたいで」
言い訳苦しいかな? と思ったら心配して部屋まで案内されながら連れてきてくれた。 ……本当に優しいんだから。
「ありがとうございます」
私、ちゃんと笑えてるかな?
どこか寂しそうに陽様……じゃなくて東宮様は私に微笑んで、
「ねえ、私は実はこの国の東宮なんだ」
と、告げた。私は驚いたふりをして、
「でも、それでも私は陽様のことが好きです。騙していてもいいです。好きです」
と、告白した。 ……そう、大好きです……
敬語の練習しなきゃ、と痛む胸を押さえながらぼんやり思った。