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仮の妃  作者: 実
2/8

せかんど

「主上……お待ちしておりました」

「礼はいい。今日は竹の妃の件、苦労をかけた」

「そんな、ご心配には及びません。竹の妃様はとてもお美しい方でいらっしゃるのですね。私、見とれてしまいました」

「……」

 主上は何も言わない。何をしにきたのよ?

「主上、今夜は竹の妃様との初夜でございましょう? 行かれなくて良いのですか?」

「……うむ」

あぁ、もう焦れったいなあ。早く行けばいいのに。心配しなくても、朝になれば出ていくからさ。 

…………何も言わない主上。もしかして、このことを言いにきたのかな?追い出すことになるし、言いにくいのかも。しょーがないなぁ、切り出してあげますよ!



「主上、もし私の出立のことならご心配なさらず。明日の早朝、後宮から出ていきますので。ほら、準備もできておりますでしょう?」


 ニコニコ。微笑んだ私とは裏腹に主上は固まってしまわれた。困惑していると、後ろから右近が笑いを噛み殺しているのか、くくっという声が聞こえた。

「右近?なぜ笑うのです? 主上も、大丈夫でございますか? 流石に今日は出立できませんでしたので、申し訳ありませんが、明日まで我慢なさってくださいませ」

 くくっ、また右近が笑う。何事なの?


 しばらくポカーンとしてはっとしたようにようやく主上が話された。

「まて、松。出立とは何ごとだ。私は許さないぞ!!」



…………え?

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