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緊縛ダークエルフ  作者: クルクルパー
第二章 ひそんでいた困った方々
14/49

2-3

●2-3


 そうと決まれば善は急げだ。


「レッツ人身御供!」


 本当に死ぬわけじゃないからね!


「お! 承一も乗ってきたね! イエス、カモン!」


「なにはともあれ場所の選定だ!」


 まず、教会は絶対にダメだ。キリスト教では自殺は大きな罪になる。下手すれば言い訳する間もなく煉獄行きだ。あれ? でも、生贄って事ならいいのかな? 聖書にも羊を生贄にして云々なんて話があるとか聞いた事があるぞ。でも、羊じゃないしなあ。まあ、危ない橋を渡る事もあるまい。


「うーん。そうだな……」


 じゃあ、お寺はどうかな。この公園と僕の家の間辺りに、結構立派なお寺がある。歴史があるし、年末年始なんかは物凄く混雑する名刹だ。


仏教ってお坊さんの即身仏もあるし、外国の僧侶が焼身自殺をしたなんて怖いニュース映像を見た事もあるぞ。でも……、それとこれとは意味が違うよな、絶対。


 ヤミノがやりたいのは、自分の言い分というか、欲望を通す為に、身を捧げようって事だもんな。そういうの、なんとなくだけど、閻魔様あたりに怒られそうな気がする。我を通す為に命を捨てるとは言語道断、来世は虫! とかになっちゃったりして……?


「ねえねえ、どっかにいないの? 話の分かる神様がさ」


「お前さあ……」


 話の分かる神様ね……。こういう時は、やっぱりわが国が誇る多種多様な神様、八百万の神にすがるしかないよね。


 ここ日本にはいろんなものに神様が宿ると言われている。神社も大きなものから小さなものまで数多くある。人の姿で描かれるものから、ご神木だったり山そのものだったり。外国生まれだったけど日本に帰化した神様も多い。生前は人間だったけれど、その業績から死後に崇められて、神様とされるなんて事もある。戦争の時にお国の為に命を捧げて、軍神として祀られている兵隊さんもいる。


 古事記や昔話に登場する神様は、個性豊かで性格も人間くさい。話を聞いてくれる余地があるかもしれないよ。


「よし、ここはやっぱり神道の神様だな。お寺のそばの小川に祠があるんだ。ここから歩けるから、そこに行ってみよう」


「よっしゃ。見せてもらおうじゃないの。こっちの神様のミラクルパワーとやらを」




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