V 紙から出来る二酸化炭素削減法
私達は毎日のように紙を使用しています。
その紙を節約することでも、二酸化炭素の削減に貢献することが出来ます。
また、世界の森林保護にも貢献していくことが出来ます。
結論から言いますと、A4の紙1枚を完全燃焼させると、計算上では二酸化炭素は約5.1g排出されますので、可燃ごみに出す紙を1枚減らせば、約5.1gを削減出来ると考えることが出来ます。
計算法は次の通りです。
上質紙の炭素含有率は40.3%です。
A4サイズの紙1枚の重さは大体3〜4gほどです。
ここで、重さを3.5gと考えた場合、その中に含まれる炭素量は3.5×0.403≒1.4gになります。
1.4gの炭素を完全燃焼させると二酸化炭素は1.4×44/12=5.1g排出されるという計算になるのです。
紙1枚では削減量はわずかですが、私達みんなでこつこつと取り組めばかなりの量になると思います。
また、紙の原料を輸入している国々の森林保護にもつながると思います。
私達が使っている紙の原料は、様々な国から輸入されています。
その中で、第1位はオーストラリアです。
私は数年前、長距離バスでオーストラリア国内を旅行してきたことがあります。
その時、窓から見えた景色には、一面に大草原が広がっており、森林はそれほど多くは見かけませんでした。
実際、国土面積に占める森林の割合は約20%です。
インターネットで調べたところ、今オーストラリアでは森林が急激に減っており、大きな問題になっているそうです。
私がかつて窓越しに見たことのある木々も、もしかしたら、もうなくなっているかもしれません。
私達が紙を使い続けることが、森林が減っている要因の一つになっていることは間違いないことでしょう。
他国の事情も知らないまま、ただ紙を使い続けるばかりではいけません。
紙1枚からでも、二酸化炭素の削減に貢献することは出来ます。
以前、本で「樹齢15年の木から、紙はわずか700枚しか作れません。」と書いてあったのを見たことがあります。
つまり、発想を変えれば、私達の手で紙を700枚削減すれば、樹齢15年の木を1本保護出来ると考えることが出来ます。
(注:紙のサイズが書いてなかったため、どれくらいの大きさの紙を700枚削減すればそうなるのかは不明です。ご了承ください。)
ぜひ、多くの方々のご協力をお願いします。