ごみえんぴつ
【Twitter企画9作目】
僕の机の奥深く。
そこにひとつのえんぴつがあった。
古く、もう、なにも書けそうにない。そんなえんぴつだ。
僕はそれをいままで思い出せず、そして、思い出さずに忘れていた。
不思議な感覚だった。なんでこんなえんぴつがあるのか、一体なぜこんなに大事にしまってあったのか。僕はまったく忘れてしまっているのだ。
取り出してみるとそれは色えんぴつらしかった。色は赤。
製作企業は誰でも知ってるものだった。
しかし、最近その企業は潰れたらしかった。なんでも大量の赤字を抱えたんだとか。そんなことを聞いたことがあった。
はぁ。だからなんだ。今はこんなことをしている暇なんてないんだ。
そして、こんなえんぴつもういらない。
「じゃあね。僕の思い出」
ゴミ箱に汚いえんぴつが転がった。
「おはようー!」
僕はなにも知らずに彼女に挨拶をした。いまの彼女にそんな言葉が届くはずもないのに僕は言った。
「…………」
彼女はなにも言わずに、僕を無視した。
「はぁー。また無視ー?もうそろそろ僕泣いちゃうんだけど」
僕はそんなことをひとりで言った。いや、彼女もいるからふたりなんだけどね。
「……………………」
「……………………」
えんぴつはいつの間にか、なくなった。
はい。ミーケんです。
まず、最初に、ごめんなさい!今回の短編はほんとーに短編です。短編のなかの短編です。
なんと500文字ぴったりなのですから!
たぶん1分で終わります。
てか実際、僕は1分で読み終わりました。笑
ではではー。そんなわけで次の機会にどーぞー!