散策
ギルドからでたところ、日がもうほとんど落ちていた。
そういえばここに来たの昼過ぎだったな。
「あっ、そういえばさっきの奴らにガンショップの場所聞いときゃよかったなぁ。」
ギルドに戻って聞くのが一番早いとは思っているのだが、大都市のしっかり整備された街灯と、夜となってもにぎやかな大通りを見て、夜に散策することも悪くなく思えてきたので、大通り沿いに散策しながらガンショップを探すことにした。
ついでにサティもなんとなく探すか。あいつのほうがさすがにこの世界の銃とかには詳しいだろうし。
出店に行くとか言っていたが、来るときギルドまで歩いてる間にめぼしいものを見つけてると考えると、たぶん門のほうに下っていったんじゃないかな。
そんな予測のもと大通りを下っていくと案の定サティを見つけられた。
サティは大通りの脇のところどころ、屋台の合間に置かれているベンチに座って肉まんのような何かをむさぼっていた。
サティは手元の食べ物に夢中で正面にいる俺に気が付かないので、声をかけることにした。
「おいサティ。」
サティはびくっとしてこちらのほうを向いた。
「な、なんだケンヤか…びっくりしたじゃないの…」
「お前が食うのに夢中でこっちに気づかなかったからだよ」
「なっ、別に夢中になんてなってなかったぞ!」
食い意地が張ってるように思われるのが恥ずかしかったのかサティは少し顔を赤くしている。
「あーはいはい。それは置いといてさ、これからガンショップに行こうと思うんだ。ここまで大通りは見てきたけど見つかんなかったし、どこにあるか知ってるか?」
「それならランギルストリートを右…」
下ってきた通りのほうを指さしながら説明しようとしてくれているのだが、この町に来たばかりだ。わかるわけがない。
「俺来たばっかで何ストリートとかわかんないって。連れてってくれないか?」
「私は銃は使わないし、あまり行きたくはないんだけど…」
「頼むよ。」
「しかたないわねぇ…ついてきて。」
サティはいまだ不服そうだが案内してくれるようだ。
サティの後に続き数分ほど歩くとガンショップの前についた