初めてのおつかい――出発――
もうすぐ400PVです。
ま、珍しく無いでしょうが。
それよりも更新遅くてすみません。遅筆な上に夜寝る間を惜しんで書いているので、なかなか時間が……。
翌日の授業に響くし。
学生の悩みですね。
そして明朝。
俺は兵士達の前、壇の上に立っていた。
暗く沈む俺の心を皮肉るような明るく晴れた空。
これから俺がする事を考えると吐き気がする。そんな俺の気分を知ってか知らずか、俺を見る兵士達の目は輝いていた。
まぁ俺が兵士の立場なら同じ反応をするだろう。
長く続く一進一退の攻防。それにケリをつける『勇者殿』の登場。
希望ばかりが心に浮かび、舞い上がらないはずが無い。
こうして現実逃避をしていた俺に声がかかる。
「えー、では勇者殿に挨拶していただこう」
かなりの人数がいて、あまり大きさに自信の無い俺の声は後ろまで届きそうにない。
だから魔法を使う。イメージはマイク。
「あー、あー、聞こえますか?」返事は無いが後ろの方でざわめいている。
それを聞こえていると解釈して続ける。
「俺は勇者だ。今日、敵陣に攻撃する。狙うは壊滅だ」
おお?、と驚きの声。
静まれ、と将軍の声。
「だが、攻撃するのは俺一人でいい。誰も必要無い」
まだ敵味方の区別が出来る程、上手く魔法が使えない。
それにどうせ殺すなら、遠くから一気にした方が罪悪感が少ないだろう。
「だから皆、見ていてくれ。勇者の力を」
最後をほどほどに締めくくると俺は壇から降りた。
その背中にたくさんの拍手が向けられた。
そして後に色々として集会は終わった。
「それでは勇者殿、ご武運を」
将軍の見送りの声。
「ああ」
答える俺。
いよいよ実戦だ。