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狭間の記憶  作者: 真野魚尾
第二部
7/12

歓喜の唄

 右手にはペン、目の前にはノートとスケッチブックを広げて、ついでにギターまで抱えてる。

 言葉も絵も曲も、思いつき次第何だって書き出せる。


 欲張りな私は、何でもやりたい。


 だけど、何をするにも燃料が必要だから。


 左手にはマグカップ、引き出しにはお菓子を詰め込んで、本棚には尊い百合漫画も並んでる。

 憂鬱を吹き飛ばす、私のエネルギー源だ。


 糖分が足りない。

 糖分が足りないよ。

 糖分が足りねえんだよ!


 私は叫んだ。引き出しの中の燃料を引っ掴んで、むしゃぶりついた。


 おいし、おいし。チョコだよ。チョコレートだよ。お菓子の王様だよ。

 ほのかな苦味の殻を、内側から食い破る勢いで広がる、蕩けるような甘みの愛おしさ。


 嗚呼、天にも昇る夢心地。


 最高だ。あんた、最高だよ。

 イチゴでティラミスでチョコパイだ。最強だ。


 いくら食べても太らない私の体質にバンザイだ。

 妹や友人たちから顰蹙を買うまでがセットだ。ハッピーセットだ。


 太らないのは多分、普段から脳をフル回転させて糖分を消費しているせいだ。

 主に妄想でな!


 しかし近頃は魔法も解けてきたようで、心なしか脇腹がぷにぷにしてる。

 おっと、この話は私とあんただけの秘密だぜ。

 約束だ。指切り玄米茶。

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