第9章 11話
なんとか・・・。
街の端の方まで逃げれた。
これもウルちゃんのおかげだわ。
外へと続く洞窟が見える。
これはここへ来る時に通った所とは反対側にあるから・・・。
先へ進むための道だと思う。
後ろを振り向くと・・・。
エルフ達がこっちへと向かってるのが見える。
まずいわ・・・。
仕方ない・・・。
「『アーパ!』」
私はユニコとロボを外へと出す。
そのまま私はユニコへと乗る。
「ロボ!乗って」
これでよし!
やっぱり、指輪の中のままは確かに効率がいいけど・・・。
私としてはこうして一緒にいる方がいい。
これでさらに離さなきゃ!
「ヨーコはん、そのままちゃんとしがみついてや」
「ロボ!!」
起きてたのね!
「大丈夫?」
「わいの事はええ。とにかく前をちゃんと見て・・・」
・・・?
変なロボ。
今、後ろを振り返る余裕なんて無いのに・・・。
・・・?
なんか・・・。
急に後ろの気配が無くなった気が・・・。
「ロボ?」
後ろを振り返る。
え!?
ロボが・・・。
ユニコから降りている。
どうして!?
「ユニコ!待って!!ロボが途中で降りてる!!」
いくらロボが強いからと言っても、あれだけの数と戦うのは無謀よ。
「引き返して、ロボを助けなきゃ・・・」
「行くんや!!わいの事はええ!!」
「またそんな事を言うの!!」
今度は何を考えてるの?
「もうわいの役目は終わりや・・・。ええか?わいの本当の役目は妖魔キラーを持つ者を倒す事や。そういう意味ではわいの役目は終わってるんや・・・」
え・・・?
「そう・・・。ヨーコはん、あんたのその優しさで・・・わいの機能は停止しようとしている。せやけど・・・最後までヨーコはんの役に立ちたいんや」
ちょ・・・ちょっと!
「ロボ!何を考えてるの!?」
「わいの旅はここで終わりや・・・」
な・・・何を言って・・・。
「ホンマに最後まで冒険したかったんや。せやけど・・・もう体が言うことを利かないんや・・・」
「ロボ!!」
「ヨーコはん・・・この妖魔界を・・・救ってや・・・」
そんな・・・。
「ユニコはん!急いで出るんや!最後に・・・最後にここを破壊する」
最後だなんて・・・そんな・・・。
「分かりました」
「ユニコ!!」
突然ユニコは走り出す!
「待ちなさい!!ロボを・・・ロボを助けなきゃ!!」
「こればかりはヨーコ様の命令でも聞けません」
そんな・・・。
「ロボーーーーー!!」
「ありがとな・・・ユニコはん・・・。”核融合”!!」