第7章 4話
来る・・・。
来る!!
どうしよう・・・。
とりあえず・・・ギリギリまでは待とう。
ユニコもじっと待っている。
どうやら私の考えてる事を察してるみたい。
ユニコなら私と一緒に死ぬぐらいの覚悟はしてるかもしれないけど・・・。
巨大なミミックの脚が振り上げられる。
来る・・・!!
「・・・!!」
目を閉じる!
おそらく・・・かなり近くなのは間違いない!!
何か・・・光った気がするけど・・・なんだろう。
・・・・・・・・・・・・
・・・・・あれ?
目を開ける。
ミミック達とジャキャーン達の動きが止まっている。
よく見ると・・・。
さび付いている。
・・・え?
どういう事?
まるで・・・数百年間も放置していたかのような感じ。
「ヨーコ様。これは一体・・・?」
私だって分からない。
さっきまで動き回っていたのに。
「・・・あっ!」
心当たりが一つだけあった。
そう。
あの街で見つけた指輪。
ドラゴンがアーティファクトだと言っていた、私専用の魔法の道具。
この効果だと考えれば・・・。
説明はつく。
アーティファクトの力はもの凄い能力があるってドラゴンも言ってたし。
何せ神様が作ったと言われるぐらいの物。
つまり・・・。
ミミック達とジャキャーン達をいっきにさび付かせたのは、この指輪の力なんだわ。
「この指輪・・・凄い・・・」
「それじゃあ・・・、やはりそれはアーティファクト・・・」
そう考えるしかない。
だって・・・今までにだって何度も生命の危機はあったけど・・・。
こんな事一度たりとも無かった。
つまりフェアやユニコの力じゃない。
そうなると・・・。
この指輪の力を考えるのが当然。
なんにしても・・・。
「助かったわ・・・」




