第6章 7話
フェアがゆっくりとレバーを下げる。
一体何が起こるのか・・・。
ゴゴゴゴ・・・。
何か音が聞こえる。
一体何・・・!?
周りを見渡す。
小さく揺れが起きている。
何か・・・。
何かが近づいてるような・・・気が・・・。
それは突然見えた!!
水だわ!!
大量の水が・・・まるで津波にようにやって来た!!
それは私の背後から・・・。
つまり・・・ダンジョンの入り口の方から奥へ向かって。
「なっ!!」
何かする余裕も無かった。
気づいた時にはすでに水に飲まれていた。
「くっ・・・。フェア!!ユニコ!!」
私は二人を叫ぶ。
私はなんとか・・・浮かぶ事は出来るけど、残りの二人は・・・?
「私はここに!!」
フェアが飛んで来る。
良かったまずはフェアは無事ね。
流石にフェアは飛べるので、水に飲まれる事は無いみたいだけど・・・。
ユニコは・・・?
「ユニコ!!」
私は叫ぶ。
ユニコの姿が見えない。
一体何処に・・・!?
「ユニコーー!!」
水に流されながらも叫ぶ。
ユニコは泳げるのかしら・・・。
姿がまったく見えない。
もしかして・・・泳げないのかしら・・・。
なんとか探す。
だけど姿が見えない。
くっ。
流れが急過ぎて、身動きが出来ない。
なんとかユニコを探したいのに!
「ヨーコ様!!」
フェアの声が聞こえる。
突然。
空中に放り出された。
え・・・!?
水が突然切れてしまっている。
だけど水に流された勢いは止まらない。
どうなってるの!?




