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妖魔界  作者: 山本吉矢
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第5章 9話

「ヨーコ様!!」

フェアの叫び声が聞こえる。

フェアにしてみれば、自分のせいでこうなってしまったのだから仕方ないかもしれないけど・・・。

私はフェアを助ける事しか頭に無かった。

だから・・・。

リッチに捕まってようやくその事態に気づいたぐらい。

「あぁあああ・・・・」

だんだん・・・力が抜ける・・・。

アガラットの時の比じゃない。

もっと根本的なもの・・・。

そう・・・。

まるで生きる気力そのものを吸い取ってるみたいに・・・。

まさか・・・。

ここで・・・私の旅が終わるなんて・・・。

「これでこの妖魔界は終わりだ!!我々が支配する!!」

悔しいけど・・・。

こいつの言う通り・・・。

私はここで・・・。

「ヨーコ様!!」

ユニコの声が聞こえる・・・。

唯一気になると言えば・・・。

フェアやユニコの事。

彼らはきちんと無事に帰れるのかしら・・・。

・・・ドス!!

・・・?

何か・・・音が聞こえた。

かろうじて残っている力でその方向を見ると・・・。

私の服を少し破って・・・そのままリッチを貫いている物が見える・・・。

やけに見慣れたような・・・。

これは・・・?

・・・!!

ユニコの角だわ!!

「なっ・・・!!」

リッチは目を見開いてユニコの角を見ている。

「ヨーコ様の生気を吸い取る事に力を使ってる今、俺の癒しの力を受けたらどうなる・・・?」

「し・・・しまった!!」

なっ・・・!?

その次の瞬間。

リッチは・・・蒸発するように消えていった・・・。

「大丈夫ですか?ヨーコ様・・・」

フェアが来る。

うぅぅぅ・・・。

まだ多少頭が痛い気もするけど・・・。

体に異常は無いみたい。

ユニコの角が当たってるので、癒しの力で治ってるというのもある。

「・・・どうも、ユニコに助けられたみたいね」

「いいえ。俺はヨーコ様に助けられたんです。それも命の危険を知りながら・・・。だからこそ俺も一か八かの賭けをさせてもらった」

という事は・・・。

「まさか・・・。リッチを倒せると思って無かった・・・?」

そう言うと、ユニコは頷く。

まったく・・・。

「ヨーコ様を助けられる事は分かってましたが、まさか倒せるとは思っていなかった。それに・・・主に似て無謀なんですよ」

でもまぁ・・・。

そのおかげで助かったんだし。

これで四天王の二人目も倒せたんだし。

とりあえず・・・。

上に登りましょう。



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