第1章 4話
私はルドルフにドルイドのオババの居場所を教えてもらった。
ルドルフが付いて来るとか言い出したけど、断った。
何せ突然そんな事言われてもまだ信用する訳にはいかない。
それに一人で考えたい事もあるし・・・。
だってここが私達の住んでる世界とは違うとか言っても、まだ夢のような話しだし・・・。
確かに・・・確かにルドルフは人間では無かったわよ。
でも・・・。
ここが全く違う世界だなんて・・・まだ受け入れるには情報も少ない。
うかつに信じる訳にはいかない。
それには・・・話しに出ていたオババに会うのが一番でしょう。
その人が本当に占い師で、本当にその占いが当たるというのなら・・・。
私自身でそれを確認するのが一番。
ふぅ・・・。
こうして見ると私もお姉ちゃんと似た性格してるなぁと思う。
なんでも自分の力で解決したくなるもん。
ガサガサ・・・。
何か・・・物音がする。
何・・・?
物音のした方を見る。
「きゃー!!」
・・・!!
悲鳴!?
すると・・・小さな妖精みたいな子が物音がした方から飛び出てきた。
その妖精には体に糸みたいのが巻き付いて走っている。
そして・・・。
その後ろから化け物が追い掛けて来ている。
大きさは私の腰ぐらいの小ささ。
顔がとても醜く肌も薄黒い。
誰がどう見たって人間じゃないのは確か。
その化け物が鋭い爪を向きだしにして、妖精を追い掛けている。
助けなきゃ!
「待ちなさい!!」