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妖魔界  作者: 山本吉矢
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第5章 2話

私は螺旋階段の方へと走る。

「くっ・・・」

そこには数多くの生きる屍達が見える。

「あいつら・・・。そうだわ!あいつらはアガラットです!!」

「アガラット・・・?」

「はい。アンデットの一種で、あの叫び声を聞くとエネルギーを吸い取られるんです」

なるほど・・・。

だからさっき力が抜けたのね。

「すいません・・・。私・・・ああいうアンデットが苦手だったもので・・・」

気持ちは分かる。

私だって・・・出来るなら関わり合いになりたくない。

でも・・・。

ユニコが連れて行かれてる今、なんとかしないと・・・。

一匹や二匹ぐらいなら、何か策も考えられるけど・・・。

今目の前にある数は軽く20匹を超える。

ハッキリ言って武器も無い私に、なんとか出来る数じゃない。

ユニコが穴の奥の方へと消えて行った。

そこで・・・ようやくアガラットの奴らも姿を消す。

「ヨーコ様・・・」

不安そうに見つめる。

そう・・・。

何も怖いのはフェアだけじゃない。

私だって怖い。

この奥にはああいう奴らが大量にいる事だってありうる。

それに対抗する力なんて無い。

でも・・・。

このままユニコを見殺しなんてしたくない!

「フェア・・・。降りて行くわよ」

私は決意を固めた。

ユニコを助ける為に。

「ヨーコ様・・・」

「嫌ならここで待っててもいいのよ。どうせ・・・ユニコを助けたら戻って来るんだし」

「いいえ!!私はヨーコ様と共に!!」

体が震えている。

よほど怖いのは分かってる。

私だって出来る事なら行きたくない。

私だって女の子。

本能的にああいうのは受け付けない。

でも・・・。

ユニコを助けないと。

私はゆっくりと螺旋階段に足を乗せた。

待っててね・・・ユニコ。


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