第4章 8話
・・・あれ?
頭が痛い・・・。
あっ・・・そうか。
あのお酒を飲んだから・・・。
うう〜。
これがいわゆる二日酔いってやつなのね。
うう〜、気持ち悪い・・・。
・・・あれ?
「え・・・!?」
私はそこでようやく気づいた。
そう・・・。
私とワー・ウルフのリーダーの彼女と二人そしてユニコと一緒に、鉄で出来ている牢屋の中に入っている事に。
「なっ・・・なんで!!」
私は力いっぱい扉を叩く。
「何してんだよ・・・」
リーダーが起きる。
「・・・あっ!?なんだこれ!?」
そう・・・。
不思議に思った事がある。
私達を捕まえたいのなら、なんで彼女も一緒なのか。
つまり・・・これはワー・ウルフ全体で考えた事では無い。
たぶん・・・一部の反乱のせいだろう。
その証拠に見える範囲で、他にも捕まってるワー・ウルフ達が見える。
牢屋の鉄格子から、私達を捕まえたと思う反乱側のワー・ウルフがやって来た。
「おい!これはどういう事だ!!」
「悪いとは思ったが・・・これからはクロウ様の時代なんだ」
くっ・・・。
「何言ってんだ!!これからだと・・・クロウの時代なんて来る訳ないだろ!!何せそのクロウを倒す為の救世主が現れたんだからな!!」
「・・・無駄よ。彼らは・・・クロウの魔力にやられている」
そう・・・。
目の色が彼女と違う。
これこそが・・・クロウの魔力にやられた証。
今はまだ理性があるような感じだけど。
これがそのうち無くなる。
今までの経験でなんとか分かった話だけど・・・。
「そんな・・・」
リーダーの彼女はがっくりと肩を落とす。
そう・・・。
クロウの魔力が関係無いなんてとんでもない。
彼女達はその効果が無かっただけ。
その中にはやはり魔力に負けてしまった者もいる。
それが、今回のような事を起こしてしまった。
それにしても・・・。
私は再び牢屋の中に入るはめになるなんて。
でも・・・。
今回はハタカーンの人達のような手は使えない。
何せ彼らはクロウの魔力に負けて、自らやってるのであって脅迫されてる訳では無い。
どうすれば・・・。