第4章 5話
「どう・・・?まだ追い掛けて来てる?」
私は意識が飛びそうになるのをなんとか堪えながら言う。
さすがに・・・出血が酷い。
「駄目です!まだ大量に追い掛けて来てます」
フェアが後ろを振り向きながら言う。
とりあえず安全な所まで逃げないと・・・。
治す暇も無い。
今の所、ユニコにしがみついてるのがやっと。
そのユニコの体も私の血で所々赤くなっている。
まずいわ・・・。
なんとかしないと・・・。
このままじゃ私だけじゃなく、ユニコもやられる。
それだけは駄目・・・。
フェアとユニコは助けなきゃ・・・。
一番簡単な方法は、私を置き去りにさせる事。
そうすれば私は死ぬけど、二人は助かる。
でも・・・絶対二人は取らない選択。
となると・・・別の方法を考えなきゃ・・・。
「ヨーコ様!!追いつかれます!!」
どうすれば・・・。
「かかれ!!」
何!?
突然・・・誰かの声が聞こえた。
その直後、森の茂みから沢山の狼が飛び出した!!
「なっ・・・」
その狼はフォレスト・フィッシングを捕まえると、そのまま食べてしまっている。
「これは・・・」
フェアがつぶやく・・・。
「何なの?」
「彼らは・・・ワー・ウルフです」
「ワー・ウルフ・・・?」
ウルフが狼って所は私の世界と同じだけど・・・。
「彼らはその魔力でヒューマンと同じような姿になれるのです」
また聞き慣れない単語が出て来たわね・・・。
「あの・・・悪いけどヒューマンって・・・?」
「あっ、すいません。ヒューマンというのはルドルフ様やヨーコ様のように二本の足で立ち二本の腕で物を持つような体を持ってる生き物です」
ふぅん・・・。
つまり・・・人間みたいな姿形をここではヒューマンって言ってるのね。
という事は・・・。
この狼は私のような人間のような姿になれるって事ね。
一匹の狼が私達の所へと来る。
「悪いな。エサを取らせてもらった」
「構わないわ。こっちは食われる所だったんだもの。助けられたわ・・・」
「・・・?凄い怪我をしているじゃないか」
「あっ!そうだわ!」
フェアが叫ぶ。
「ユニコ!!」
「分かってる」
私を下ろして・・・角の力で怪我を治す。
・・・ふぅ。
かなり・・・やばかったわ・・・。




