第1章 2話
ここは一体・・・?
辺りを見渡す。
まるで知らない所。
空は真っ暗で何処からか明かりが漏れているのか、一応何処になにがあるのかは分かる。
だから今私がいるのが平原だという事が分かる。
でも・・・今まで見たこと無い光景だわ。
これは夢・・・?
ほっぺをつねってみる。
痛い!
夢・・・じゃないみたい。
改めて周りをじっくり見渡す。
あれ・・・?
さっきは気づかなかったけど。
遠くにお城が見える。
日本にあるようなお城じゃなくて、西洋とかにあるようなお城。
なんだろう・・・?
とりあえず行ってみよう。
しばらく歩くとそこにたどり着く。
門が開いているって事は入ってもいいのかな?
「すいませーん!!」
一応声をかける。
だけど・・・物音一つしない。
人がいないのかしら・・・。
ちょっと不安になる。
恐る恐る中に入る。
お城の中・・・もちろん始めて入るけど・・・。
こういうものなのかしら。
誰もいないってのが不気味だけど。
さらに奥へと進む。
相変わらず誰もいない。
ここは無人なのかしら・・・。
二階へと続く階段が見える。
ふと。
そこに何か肖像絵があるのが見えた。
大きな絵。
そこには一人の女性が描かれている。
その女性は鎧に身を包み、剣を持っている。
なんだろう・・・?
とにかく・・・上ってみよう。
本当に誰もいないのかしら・・・。
あれ・・・?
たいまつに火がついている。
人がいるのかな・・・。
「すいませーん」
声をかけつつ、そこに入る。
その一番奥に大きな椅子があった。
そこに誰かいるみたい。
「あっ、すいません。勝手に上がり込んじゃって・・・」
「構わない」
静かに答える。
「あの・・・。すいませんけど・・・ここ何処ですか?ちょっと迷ってしまって」
「迷ったんじゃない。君は呼び出されたんだ」
え・・・?
「あっ!・・・あんたは!」
それは、さっき私の前に現れた男!
「何故?私を・・・?」
「君は選ばれたからだ」
え・・・?
選ばれた・・・!?




