表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖魔界  作者: 山本吉矢
26/117

第3章 4話

とりあえず私だけ檻から出された。

ユニコは万が一、私が逃げ出した時の人質という事だろう。

「その代わり・・・。もし私が死んだらユニコは解放してあげて。ユニコは私が巻き込んだようなもんだし。第一クロウは私が邪魔なだけであってユニコが邪魔な訳じゃないわ」

そう・・・。

もしここで私が倒れるような事があっても、ユニコを巻き添えにする訳にはいかない。

「分かった・・・。それは約束しよう」

よし。

私はその人質のいる所まで案内される。

「・・・ここから先にいる」

細い洞窟の所まで案内される。

この奥にいるのね。

松明で奥の方まで見える。

今の所、誰もいないように見えるけど・・・。

途中までしか見えないからなんとも言えないわ。

「分かった。もし私がやられたら勝手にここに来たって事にしておいて。もし私が見つかったらそう言うし」

ここの人達に迷惑はかけられない。

何せ、私が勝手にやってる事だし。

頷いたのを見ると、私はそのまま洞窟の奥まで進む。

・・・しばらく進む。

「ヨーコ様」

・・・!?

小さいフェアの声が聞こえた。

「フェア?どこにいるの?」

「ヨーコ様の服のポケットです」

覗くと、確かにそこにいた。

「良かった・・・。フェアも無事だったのね」

「はい。それで・・・一部始終を聞かせてもらいました」

それにしてもこんな所に隠れていたなんて。

「それにしても・・・ラカスタ・ソルジャーと戦うなんて、かなり無謀な事を・・・」

「仕方ないじゃない。このままじゃあ、あの村は壊滅しちゃうのよ?それを黙ってる訳にはいかないもの」

「ヨーコ様・・・。自分を捕らえた連中の心配をするなんて・・・」

まぁ・・・私もかなりのお人好しだと思ってるわよ。

でもこれが私の性分だもの。

「ところで・・・そのラカスタ・ソルジャーってどんなの?」

「はい・・・。ラカスタ・ソルジャーは普段は石像のような姿で動く事も無いのですが、一定の所まで近づくと動き出すんです」

なるほど・・・。

「問題は・・・生半可な武器では傷をつける事も出来ない事です。見た目は普通の石材のように見えるのですが、魔法で加工された物なんです」

「なんですって!?」

それって・・・。

今まで私がやってたような方法じゃ無理って事じゃない?

「唯一の弱点は水をかける事です。水をかけるとその魔法の力が解けて粉になってしまうんです」

水ね・・・。

「って・・・それじゃあ今から水を取りに行けば!!」

「それは無理です。あそこに住むハタカーンの人達は水を使う事は無いんです。だから・・・あの村を探っても水は出て来ないと思います」

そ・・・そんな・・・。

水が無いなんて・・・。

「だからあそこにラカスタ・ソルジャーを置いているんです。その唯一の弱点が無いんですから」

・・・そういう事ね。

さて・・・一体どうすればいいのかしら・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ