第2章 足
私はまずは”巨人の足”と呼ばれる山へと向かっていた。
どうやらクロウのせいでこの巨人の名前が付いている地域は、欲望にまみれて妖魔界の住人を襲いかかっているみたい。
だから・・・すでにその危険地帯に足を踏み入れている事になる。
そうだわ・・・。
これも聞いておかないといけない重要な事。
「ねぇ、フェア。あのゴブリンってのはどれくらいの強さなの?」
「え?ゴブリンですか?あれはここに住んでる中でも弱い部類なんです」
あれで弱い・・・。
つまり・・・。
これからはもっと強い奴らが待ってるって事ね。
なんか・・・すでに先が不安だわ。
本当に私がそんな凄い武器を持ってるのかしら・・・。
まぁオババがそう言うのなら、持ってるんでしょうね。
まだ私はそんな能力を発揮した事無いんだけど。
・・・?
何か・・・走ってる音が聞こえて来た。
その音はだんだん近づいて来る。
なに・・・?
あっ・・・!!
その姿が見えた!
それは・・・。
角が生えている馬だった。
どうも・・・何かに追い掛けられているみたい。
その馬の後ろを見ると・・・。
大きな鳥の姿が見えた。
どうやら・・・あれに追い掛けられてるみたいね。
どうしよう・・・。
「大変!ユニコーンがワイバーンに襲われてる!!」
え・・・?
「ユニコーン・・・?」
「とにかく!助けなきゃ!!」
フェアが叫んでいる。
そうね・・・。
どうすれば・・・。
「こっちよ!!」
私は叫ぶ。
その声が聞こえたのか、ユニコーンはこっちに向かって来る。
さあて・・・どうやってあの巨大な鳥と戦おうか・・・。