第11章 7話
「危ない!!」
・・・え?
それは突然だった。
ウルちゃんが・・・。
私をかばっていた。
鋭い針のような武器が・・・。
ウルちゃんの体を貫いていた。
そのおかげで・・・。
私には到達していない。
ウルちゃんの体がゆっくりと倒れる。
まるで・・・。
スローモーションのように・・・。
「ウルちゃん!!」
どういう事!?
もう・・・クロウは倒したというのに・・・。
なんで・・・?
この武器は・・・何!?
「ちっ・・・。仕留めれなかったか」
え・・・!?
そこには・・・。
クロウが立っていた。
そんな・・・!!
私の妖魔キラーで切ったのに!!
そして・・・。
消えていく姿も見ているのに!!
なんで・・・。
「なんで生きてるのよー!!」
信じられない光景を見ていた。
「くっ・・・ユニコ!」
私はユニコを呼ぶ。
ユニコが治癒の力を使ってウルちゃんを治している。
「これは・・・かなりやばいですよ。急所を貫いたらしく・・・どんどん体力が弱まっている!」
そんな!!
ユニコが焦ってるなんて・・・。
でも・・・どんどん傷が治っていく・・・
「くっ・・・。つくづく邪魔な奴らよ。お前らさえいなければ、その娘は死んでいるものを・・・」
こいつ・・・。
こいつのせいで・・・。
ウルちゃんが・・・。
こんな目に合ってしまった。
「喋るんじゃないわよ・・・。私は・・・ここまで怒りを覚えた事は無い・・・!」
妖魔キラーで切ったはずなのに・・・!!
なんか・・・。
怒りがこみ上げるわ!!