第11章 3話
そう・・・。
クロウは妖魔界の住人。
当然・・・私の妖魔キラーが弱点。
そんな存在を放っておける訳も無かった。
そこで・・・今回の作戦を考えた。
それは・・・。
今まで隠していた巨人の目への行き方を利用した方法。
この困難な道のりを、あえて行かせる事で私を殺す事。
確かに・・・。
一歩間違えれば私は死んでいた。
そうなればクロウの思う通りだった。
だけど・・・。
私は巨人の目までたどり着いてしまった・・・。
そして・・・。
そこでクロウの居場所を知る事により・・・。
この計画を見破る所までたどり着いた。
「もう誤魔化しても無駄よ。あんたがクロウで・・・今までの占いは”巨人の目”の力のおかげだって事はバレてるんだから」
そう・・・。
ここにたどり着いた時点で・・・。
クロウの計画は崩れている。
「あなたの唯一の失敗はね・・・。あの”巨人の目”には続きがあるって事を知らなかった事よ。あなたには私が死んだ映像が見えていたかもしれないけれど、私はこうしてここにたどり着いている!」
ハッキリ言って、何回死ぬような目に合ったか分からないけれど・・・。
そのどれかを見て安心して私を呼んだに違いない。
でも、続きがあるという事を知らないために私は死ぬ事は無かった。
「そうかい・・・。全てバレてるのか・・・ワルキュリアめ・・・俺が散々利用してやった仕返しってやつか」
突然・・・声が変わる。
おばあちゃんの声でなく・・・若い男の声。
これこそが・・・クロウの声なのね。
「はっ!!」
突然!!
手から魔法が放たれる!!
私達は飛び下がる。
攻撃魔法!?
「みんな!逃げて!」
私達は慌てて洞窟を出る。
振り返るとクロウのいた洞窟は崩れ落ちている。
だけど・・・。
その奥からクロウが表れた。
やはり・・・。
読み通りだったわ。
そして・・・。
ついに・・・。
ここまで来たのね。
クロウとの対決。