表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖魔界  作者: 山本吉矢
10/117

第1章 9話

「まずはクロウに向かう前に”巨人の目”に向かって見るのがいいじゃろう」

「え?何?その”巨人の目”って?」

「”巨人の目”って言うのはね」

オババの代わりにフェアリーさんが答える。

「この妖魔界の大地には巨人が眠っているという伝説があって・・・その伝説の通り、この妖魔界には各地に巨人の形が残ってるの。その一つとされてるのが”巨人の目”そこへ行けばどんな真実も見えるって話しよ」

なるほど・・・。

「クロウはどこかに隠れておる。残念じゃがわしの力を持ってしても、奴の場所を調べる事は出来ぬ・・・」

へぇー・・・。

クロウは妖魔界の住人では、倒す事が出来ないほどの力の持ち主だって言ってたけど。

すでにオババの力を超えているのね。

「そこでじゃ。”巨人の目”の力を借りるしかないじゃろう。あの”巨人の目”ならばクロウの居場所も見つける事が出来るじゃろう。じゃが・・・そこまでの道のりは長く険しいぞ。クロウもそこに誰も踏み入れる事の無いように、奴の手下がいくつか待ちかまえてるしのう・・・」

それはそれは・・・。

そりゃあ・・・そいつの立場だったら、自分の場所を知らせる事になる存在に向かわせる訳にはいかないものね。

「って事は・・・。まずクロウって奴はその”巨人の目”を壊す事は出来ないって事ね。破壊するのが一番の妨害だもの」

「さすがに奴もそこまでは出来ぬだろう」

「そしてもう一つ。クロウもその力を認めてるって事ね」

そうでなきゃ邪魔するなんて考えないもの。

「そういう事じゃ」

よーし・・・。

「そういう事なら・・・。そこまで誰か案内してくれないかしら?私はその場所を知らないし・・・」

流石に一人で行けるほど、私はこの妖魔界の地形が分かる訳では無い。

当然・・・危険を承知で付いて来る人を見つけないと。

「それなら・・・私が案内します!」

「フェアリーさん・・・」

そんな・・・。

「分かってるの?かなり危険よ。さっきの化け物の比じゃないかもしれないのよ?」

腕に覚えがあるってなら話しは別かもしれないけど・・・。

「いいんです!私・・・命を助けてもらったお礼をしたいんです!」

フェアリーさん・・・。

「私・・・この妖魔界の生き物は全部知ってるんです。特徴や弱点も全て・・・だから、力になれると思うんです」

「どうじゃ?ここまで言うのじゃから・・・」

確かに・・・。

目を見ると決意が固まってるのが分かる。

ここまで来るとテコでも動かないってのは、お姉ちゃんでつくづく分かっている。

「分かったわ」

それに・・・。

特徴や弱点を知ってると言うのはかなりの強みだわ。

彼女には戦う力は無いから、代わりに私が戦えばいい事だし。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ