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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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2話

西原が出ていくと、むつはほっとしたような、でも寂しい気持ちになっていた。訳もわからず、じわっとウカンデキタ涙を手の甲で拭ったが、食器を洗っている途中のせいか、泡が目に入り痛くて余計に涙が出た。情けないと思いつつ、片目を閉じたまま手を洗うと洗面所に行き眼鏡を外してざぶざぶと目を洗った。


タオルで顔を拭いて、鏡に写っている自分を見て、むつは溜め息をついた。顔色は悪いし、隈はくっきり出来てるし、瞼は腫れている。とても仕事に行く気にはなれないが、ここで休むと言ってしまえば、そのまま行かなくなりそうな気がした。


洗い物の残りを片付け、携帯のアラームをセットしたむつは着替え、出れる準備を済ませると、冷凍庫から保冷剤を取り出した。あと2時間くらいは、だらだらしても大丈夫だ。化粧は事務所ですればいいかと、開き直りソファーに横になり、保冷剤を瞼の上に置いた。


瞼を閉じているせいなのか、すぐに眠くなってきた。携帯をすぐ横に置いて、むつは少しだけ眠ろうと思った。ソファーではついさっきまで西原が寝ていたせいか、西原の匂いが残っているような気がした。

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