表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
88/753

2話

「なぁ、なぁ」


西原は皿の人参を仕方なく食べながら、むつを呼んで自分の足を叩いた。


「何よ?」


「座って。ここに」


「はぁ?やだ」


ばっさりと言われたが、西原は気にした様子はなく、むつの両脇に手を入れて持ち上げると、あぐらをかいている足の上に座らせた。


「なんなの?甘ったれ?」


「そうかも」


西原はむつの腹に手を回して、首筋に顔を押し付けた。ほんのりと汗の臭いと甘い香りがした。


「汗くさいよ?夕雨さんの所まで歩いたから、結構汗かいたし」


「うん、汗の臭いするな」


ばちんっとむつは西原の太股を叩いたが、西原はお構い無しに顔を押し付けてすんすんっと鼻を動かしている。


「ちょ、ちょっと…止めてそれ、恥ずかしいから、におうなってばぁ」


逃げようとしているが、がっちりと西原の腕に捕らわれているから立ち上がる事も出来ない。


「なぁ、デカい独り言だと思って聞き流してくれていいんだけどさ…さっき、元彼の言うことなんか気にしなくてもいいのにって言ったろ?気にしたり、ショック受けたりするって事はさ、ちょっとは俺の事…気にしてる?昔の事なしで、今…少しはプラスの方向だったりした?」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ