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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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11話

鬼が少し顔を離したからか、臭いが少し和らいだ。ほっとした2人だったが、西原の後ろで電柱がみしっと音を立てた。はっとした西原が振り向くと、電柱は根本から引っこ抜かれて持ち上がっていた。


鬼が電柱を摘まみ上げている間に、西原はむつの手を取って走り出した。距離を取るなら、この機会しかない。コンクリートが割れ、盛り上がる足元の悪い中では、なかなか思うようには走れない。


すぐ後ろに居る鬼に対して振り向いたむつは、西原の手を振り払って先程されたように、西原の背中をとんっと押した。ぐらっと西原はバランスを崩したが、踏みとどまって振り向いた。


グローブのような手が、ぱしっとむつをすくいあげるように叩いた。少し触れただけのようではあったが、むつは軽々と飛ばされてブロック塀にぶつかり、地面に落ちた。


「むつっ‼」


むつは手をつき身体を起こして、迫ってきている鬼の手に向けて、引き抜いた日本刀を突き出した。

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