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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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11話

むつの悪口が聞こえたのか、鬼は公園内の木を引っこ抜いて、今度はそれで箒のように使った。地面を大降りの枝が擦れながら、向かってくるのをむつも西原も難なく避けた。だが、逃げてばかりで何か出来るわけではない。


鬼からしたら小さすぎるむつや西原を捕まえるのは難しいのか、ちょこまかと逃げ回っている2人に、鬼も苛立たしげだった。ぶんっと葉の落ちた木が地面を擦れていくと、西原はむつと一緒にブロック塀と電柱の隙間に身を入れた。何度も往復されると、そこから出ようにも出れない。むつをかばうように、西原が覆い被さり細かな枝が背中に当たってぱきぱきと折れていく。当然のようにかばってくれる西原をむつは、見上げていた。


「…ありがと。かばってくれて、さっきも」


「ん、あぁ」


狭い隙間に無理矢理2人で入り込んでいるからか、身体が密着している。むつの大きな胸が押し潰され、むにゅっと盛り上がっている。


突然のむつからの礼に、西原は急にむつを意識したのか、少しぶっきらぼうな返事をして、意識を鬼に向けるようにして後ろを見た。

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