表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
669/753

11話

気持ちは急いていたが、地蔵と狛犬がゆったりと構えているからか、祐斗も気持ちを落ち着かせて一緒に石段を下り始めた。


「4の地蔵。お前の話、凄かった」


狛犬は励ますように言って、とんとんとんっと先に石段を下りていく。祐斗はまた、いつ地蔵がへばってもいいようにゆっくりと隣を歩いていた。


祐斗も地蔵の話は凄いなと思っていた。義務だから、役目だからしているのではなくて、他人がしてくれている事をまた他の人にもしたい。自分がそうしたいからしている、そういう思いが伝わってきた。


「嫌でも何でもする事に意味がありますよね。やってみる、自分がそう決めたから…って」


染々と祐斗は呟いた。


「しているうちに嫌な事、綺麗ではない事って出てきます。それから、目を背けて他の事まで見えなくなっては…無意味です」


地蔵はそう言うと、祐斗の腕をついっと引いた。何かと思うと、錫杖を持った地蔵が両手を上げている。ちょうど、子供が抱っこをせがむような感じだった。


「急ぐ。玉奥さんが待ってますから」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ