表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
62/753

2話

西原が焼酎の入っているグラスとタバコを持って、立ち上がろうとするとむつは、首を振った。


「居て。先輩にも聞いて欲しいから…」


声をかけて貰ったおかげで話す決心がついたのか、グラスをテーブルに置いた。立ち上がりかけていた西原は、むつの顔をじっと見た。むつが頷いて見せると西原は座り直した。


正座をして、少しテーブルから離れて座布団から下りたむつは、颯介と祐斗の方に身体を向けた。


「颯介さん、祐斗。本当は、先に話すつもりで今日、社長に頼んでたんだけど…ごめんね。兄と先輩まで居るとは思わなかった…」


むつは冬四郎と西原にちらっと視線を向け、ふぅと溜め息をついた。だが、颯介も祐斗もそんな事は気にしていないようだった。


「どうせ話すなら、1回で済ます方が、むっちゃんも楽で良いでしょ?気にしなくていいから、冷えるとあれだし座布団に座りなよ」


颯介が優しく言うと、むつはほっとしたように笑みを浮かべたが、その笑みはすぐに消えた。座布団に座り直し、颯介と祐斗の顔を見ている。話すと決めたものの、やはり言いにくいようで言葉を探しているようだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ