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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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10話

地蔵が崩れ落ちそうになると、むつは日本刀を放り投げて、何とか崩れないようにと、手で押さえた。だが、そんな努力もむなしく、腕の間から石の破片がぱらぱらと落ちていく。地蔵の腕が外れるようにして、ごとんっと地面に落ちると崩壊が始まるように、身体がぼろぼろと落ちていく。


押さえてても無駄だとは思いつつも、むつは押さえていた。だが、ひびの入っていた首からぽっきりと折れるようにして頭が落ちた。


「あっ…」


咄嗟にそれを受け止めたむつは、そのまま、すとんっと座り込んだ。両手で大切な物のように、地蔵は頭を持っている。押さえるという努力も虚しく、地蔵は下半身を残しただけになった。


「…どうしよう」


頭を抱えたまま、むつは困ったように振り返って西原を見たが、西原にもどうしてやる事も出来ない。

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