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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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10話

みずみずしい蜜柑の果汁と甘い香りが、口いっぱいに広がった。


「あ、美味しい…」


「でしょ?そこの商店街で、そっちの狛犬さんが買ってきてくれたんだよ」


地蔵が少年の方を向いて言い、にっこりと笑みを浮かべた。祐斗は、うんうんと頷きながら、また一房口に入れた。そして、隣に座っている狛犬の口の前にも持っていってやった。少し嫌がるように、身を引いた狛犬だったが、ぱくっと食べた。大きな口に一房だけでは、味が分からないかと思ったが、ぱたぱたと小さく尻尾が揺れている事に気付いた祐斗は、笑みを浮かべた。


「蜜柑も美味しいけど、こっちの菓子も美味しいよね。君たちが、土地神様にって持って来たんだってね」


地蔵は器に盛られた菓子を取り、フィルムを剥がしてかりっと音を立てて食べている。


「あ、はい。そうなんです。うちの玉奥が選んできたんです…仕事をする上でご協力を願いたいからって」


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