2話
暗くなり、何とか2件分の報告書と請求書を作り終えた祐斗は印刷して、チェックをして貰う為に山上に見せた。颯介はまだ戻ってきておらず、仕方なく山上に見せたのだが、チェックをして貰っている間、祐斗は立ったまま待っていた。
「うん、明日むつにも見せろ。で、むつがダメ出ししたら、ダメだし、良いって言ったら良いし」
山上の微妙な返事に祐斗は、喜ぶ事も出来ずに席に戻って片付けを始めた。
「湯野ちゃん戻ったら、行くか…むつは今戻ってきてる途中らしいからな。あと3時間もしたら着くってよ」
「そんなに遠くまで行ってるんですか?」
「あ、あぁ…そうだな」
「ってか、細かく連絡してきてるんですね」
「そりゃあな…あいつが話たいって言ってて戻って来ないじゃ、湯野ちゃんと祐斗を引き止めておけないだろ?」
「まぁそうですね…みなみに、社長は話の内容知ってるんですよね?」
「昨日、むつから聞かされたからな。せど、詳しくは知らないんだ。むつが、湯野ちゃんと祐斗にも話たいって言ってたからな。その時に一緒に聞けばいいと思ってな」
「西原さんの事ですか?」
「ばか、ちげぇよ。まぁ西原ともまぁ…何かあったみたいだな。でも、それは聞かないで居てやれよ。今日はな」
「はぁ…気になりますけど」




