表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
50/753

2話

祐斗がコーヒーを入れ終わる頃には早くも颯介も出社してきた。背が高く穏やかな雰囲気の、湯野颯介は祐斗の姿を見ると、にっこりと笑みを浮かべた。


「やぁ、おはよう。元気になったみたいだね」


「はい。昨日はありがとうございます」


「うん、コーヒーありがとう」


祐斗からコーヒーを受け取り、一口飲んでから颯介はコートと鞄を置きに、奥の倉庫兼ロッカームールに向かっていった。コーヒーを山上にも渡し、祐斗も鞄と上着を置きに行った。


席に戻ってきた颯介は、斜め前の席に誰も居ない事に気付くと首を傾げて、後ろにあるホワイトボードに目を向けた。今日の日付が書いてある所は、空白になっている。だが、むつは来ていなかった。


「むっちゃん遅刻ですか?」


荷物を置いて祐斗が戻ってきて席に座るのを見た山上は、ふぅと溜め息をついた。


「むつはちょっと出掛けてる…そのうち戻るとは思うけどな。いつ戻るかは分からない。けど、心配はいらないからな。あと、2人とも今夜は暇か?暇なら、ちっと付き合え」


歯切れの悪い説明に颯介も祐斗も納得がいかないのか、じっと山上を見ている。よろず屋の社長であり、最年長者ではあるが、2人からこんな風に睨まれるとたじろぐようだ。


「…分かった。ちょっと待て、な?」


携帯を取り出した山上は、颯介と祐斗に睨まれながらも、どこかにかけ始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ