2話
翌朝、むつに調査を変わって貰った事が気掛かりだったのか、祐斗は早めに出勤してきた。アルバイト先のよろず屋には、すでに誰か来ているようで、ドアにはオープンの看板が適当な感じで斜めになっていた。すでに、むつが来ているんだと確信した祐斗は、ドアを開けた。
「おはようござ、い、ま…す」
元気に挨拶をしながら入った祐斗は、机の上を掃除している山上を見て、だんどんと声が小さくなっていった。
「お、おはよーさん。早いな」
「おはようございます…社長?早いですね。どうしたんですか?あれ?むつさんは?」
「むつか…あーちょっとあれだ…今日はいつ来るか分からないな。祐斗は?もう大丈夫か?」
昨日、西原の依頼で出掛けていき霊に大量に囲まれ、霊当たりで熱を出してむつに代わりに行って貰い、仕事から戻った颯介に家に送って貰ったが、若いからなのか一晩寝たらすっきりと体調はよくなっていた。
「…何かあったんすか?」
「そうだな。まぁ、湯野ちゃん来てから話すから。とりあえず、コーヒー頼むよ」
山上の歯切れも悪く、何となく嫌な予感しかしなかった祐斗だが、山上に言われた通りにコーヒーをいれに、キッチンに入っていった。




