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8話
「あの辺、一帯に結界があるんですよね?公園も含めて…だから、浮遊霊は出ていけなくなってて、形としてはたぶん四角形なんですよ、道が真っ直ぐなんで…」
空を見上げたまま、祐斗は独り言のように、ぶつぶつと呟いている。ちかは、返事も頷く事もなく、祐斗の呟きを聞いている。
「俺の簡単な思い付きで言うと、角になってる部分にお地蔵様が居そうな気がします。結界を張るって…線と線を結ぶ事ですよね?」
「線と線を結んで囲うのが結界だな」
「なら、まだあの道にお地蔵様が居るって事じゃないですか?」
「可能性はある。けど、谷代君はそこに何度か行ってるだろ?何か、浮遊霊以外に視えたものあったか?」
「いえ…でも見落としてる可能性も…」
「可能性はいくつあってもいいからな」
「はいっ!!ありがとうございます…あの、ちかさんはここから先は来ないつもりですか?」
「あぁ。よろず屋の3人が来てるんだから大丈夫だろ?終わりまで、見届けるくらいはするかもしれないがな」
「むつさんに伝言とか、ありますか?」
ちかは迷うことなく、ゆるゆると首を振って無い事を伝えると、祐斗に早く行けと来た道を指差した。




